2023年も10月が訪れ、さながらモーターボートのように猛烈な速さで駆け抜けていきます。これは日々の生活も同じで、充実していればいるほど一気に過ぎゆくもの。ですが、その楽しむ瞬間の積み重ねは、永遠にも等しい喜びとともに刻まれるのです。
名選手の集うボートレース福岡の周年競走、「福岡チャンピオンカップ2023(福岡競艇G1)」が始まります。
今年は「ボートレースメモリアル2023(福岡競艇SG)」も開かれた”博多水面”で、再び決戦の幕が上がるからには、ぜひとも有用な情報を手にしてから勝負の6日間を過ごしましょう。また、この記事の内容は、他の場面でも大いに活用可能なものとなっています。舟券予想に効くエッセンスを、各項目でご堪能ください。
- ここ5年で兵庫の吉川元浩が2回優勝!近年の優勝選手をおさらい
- 瓜生正義が福岡の誇りとともに!吉川元浩と宮地元輝が楽しみな理由もあわせて解説
- 秋の福岡水面は風雲急を告げる?他の季節からの変化を確認しよう
- 有能モーターの予感!上り調子の好調機情報
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目次
福岡チャンピオンカップ2023(福岡競艇G1)の詳細情報
開催年 | 優勝選手 | 所属支部 |
2018年 | 吉川 元浩 | 兵庫 |
2019年 | 桐生 順平 | 埼玉 |
2020年 | 吉川 元浩 | 兵庫 |
2021年 | 前田 将太 | 福岡 |
2022年 | 宮地 元輝 | 佐賀 |
ここ5回の福岡チャンピオンカップの優勝選手一覧です。一目見て「アツい」と思われた方もいらっしゃれば、「なんとなく名前を見た覚えが」という方もいらっしゃるでしょう。G1競走を勝つのは当然に名選手なわけですが、とりわけ近年の福岡チャンピオンカップに関して言えば”ピカイチ”です。
何しろ、近年にSGタイトルを勝ち取った選手ばかりで、地元の前田将太選手も今後のさらなるビッグレース制覇が期待される逸材ですから、ここが「才能を示す戦い」なのは明白。”チャンピオンカップ”の名にふさわしい格が、福岡の周年競走には備わっています。
各年の優勝戦も、順当から波乱まで千差万別です。これは吉川元浩選手の2回のVをとってみても、すぐにわかります。2018年は5号艇5コースからコンマ07スタートでのまくり差しを決め、1号艇の毒島誠選手を打ち負かす見事な逆転優勝でした。他方、2020年は堂々たるイン逃げ決着。3連単配当はそれぞれ「32,350円(68番人気)」および「1,190円(2番人気)」と、福岡水面の予想の難しさを象徴するかのような振れ幅になっています。
狂艇ギャンブラー真里谷のシリーズ展開予想
「福岡」を象徴するメンバー。2023年の福岡チャンピオンカップは、そのように形容していいでしょう。
- 福岡の誇る「正義のヒーロー」にして現選手会長!瓜生正義は希望を背負って戦う
- 今年は9月までに優勝6回!吉川元浩がまたもや福岡でチャンピオンとなるか
- 福岡チャンピオンカップからSG優勝へ飛躍!宮地元輝が博多水面の好相性を利する
いずれ劣らぬ実力者たち。今回は地元福岡の瓜生正義選手に加え、近年2度の優勝を誇る兵庫の吉川元浩選手、さらに昨年優勝で連覇のかかる佐賀の宮地元輝選手をチョイスしました。特徴的な福岡の水面だからこそ、彼らの当地での良績は力となるでしょう。最近の成績を軸に、各項目で解説していきます。
シリーズ展開予想①/福岡の誇る「正義のヒーロー」にして現選手会長!瓜生正義は希望を背負って戦う
瓜生正義選手は、昨年2022年に歴代で5人目となる通算獲得賞金25億円突破を達成。通算系の記録は、長くトップレーサーであり続けることが絶対条件です。「稼ぐことが強さの証」というボートレースにおいて、この尺度は揺らぎません。瓜生選手は、あらゆる面で名選手であると断言できます。
2022年6月。瓜生選手は非常勤という形にて、日本モーターボート選手会会長に就任。現役を続けながら激務の会長職を兼務することになりました。
会長就任が及ぼした影響は、かなり大きいでしょう。最高のスタートからの一撃によって栄光を勝ち取った「ボートレースグランプリ2021(住之江競艇SG)」以来、なんと2023年10月上旬現在まで1度も優勝がありません。
そういう意味においてのみ言えば、今回の「福岡チャンピオンカップ2023(福岡競艇G1)」も厳しい戦いになりそうです。
しかし、2度の賞金王を含めて、11回のSG優勝を誇る瓜生選手は、今なお高い実力を保持しています。最近の開催においても、3節前の「高松宮記念2023(住之江競艇G1)」、前節の「全日本王者決定戦2023(唐津競艇G1)」では予選敗退だったものの、2節前の「赤城雷神杯2023(桐生競艇G1)」では予選8位での準優勝戦進出を果たしました。これは同じ福岡勢である、岡村慶太選手や篠崎仁志選手よりも上位となる活躍です。
残念ながら、高松宮記念の準優勝戦では突破できませんでした。それでも、瓜生選手は「桐生水面を得意としている」データが、間違いなく発揮されたとも言えます。
さあ、福岡です。この水面で、数多の勝利を積み重ねてきました。きらびやかな記録には「ダイヤモンドカップ2004(福岡競艇G1)」「福岡チャンピオンカップ2007(福岡競艇G1)」といった施設リニューアルG1と地元周年が含まれるとともに、「笹川賞2009(福岡競艇SG)」にて通算2度目のSG制覇を勝ち取ったのです。
その後も「モーターボート記念2011(福岡競艇SG)」や「ボートレースダービー2016(福岡競艇SG)」など、”正義のヒーロー”は福岡水面で数多の歴史を作り上げてきました。きっと、今回もすばらしい輝きを見せてくれるはず。競艇のころからのファンも、ボートレースの名前を冠してからのファンも、ヒーローの躍動をワクワクして待っています。
シリーズ展開予想②/今年は9月までに優勝6回!吉川元浩がまたもや福岡でチャンピオンとなるか
兵庫の吉川元浩選手について、少し長めにボートレース(競艇)ファンをやっているならば、2018年から2020年までの劇的な活躍が記憶に残っていることでしょう。もっと長くファンをやっているならば、「賞金王決定戦2007(福岡競艇SG)」での涙のSG初優勝&1億円ゲットを鮮明に記憶しているものと思います。
では、最近はさほど活躍していないのか?
そんなことはありません。2021年こそ苦戦するところがありましたが、とりわけ今年2023年は9月までに6つの開催Vを積み重ね、高い力量を証明してくれています。
そして、先の項目でも触れたとおり、「福岡チャンピオンカップ2018(福岡競艇G1)」と「福岡チャンピオンカップ2020(福岡競艇G1)」の2回、このシリーズを制しています。また、2007年の賞金王決定戦に加え、「ボートレースオールスター2019(福岡競艇SG)」までも当地で優勝しました。
「吉川元浩は、福岡水面で強い!」
そう言ってしまっていい、偉大な実績があるわけです。今年の調子も良好で、優勝候補として申し分なさそうに見えます。
ところが、ここに1点だけ苦しい事情ができてしまいました。前節の「第18回日刊ゲンダイ杯(多摩川競艇一般)」で、初日1走目にコンマ01のフライング。誰もが顔を覆う勇み足で、11月の勝負の場である「チャレンジカップ2023(三国競艇SG)」を選出除外となってしまったのです。
かくて、F1を抱えての福岡チャンピオンカップ臨戦となりました。悩ましいところではありますが、当地との相性の良さでどれだけ立ち回るか。舟券を買うファンとしては当選したモーターの情報などを確認しつつ、慎重に狙いを見定めることになるでしょう。
シリーズ展開予想③/福岡チャンピオンカップからSG優勝へ飛躍!宮地元輝が博多水面の好相性を利する
佐賀の宮地元輝選手にとって、昨年2022年は間違いなく”飛躍の年”でした。「福岡チャンピオンカップ2022(福岡競艇G1)」で念願のG1初制覇を達成したかと思えば、年末には「ボートレースグランプリシリーズ2022(大村競艇SG)」でSG初制覇まで達成。まさかまさかの水神祭チャンス連発です。
なお興味深いことに、福岡チャンピオンカップは2号艇2コースからの差し抜け、ボートレースグランプリシリーズは3号艇3コースからのまくり差しと、いずれも逆転優勝でした。
それどころか、2022年1月から2023年9月までの8つの開催Vについて、イン逃げで決めたのはわずか2回のみ。ほかはすべて1コース以外からの下剋上戴冠でした。穴目狙いの舟券ファンから、「宮地元輝はアタマに据えておいしい」と言われているのも納得の乾坤一擲っぷりです。
今年2023年4月の「モーターボート誕生祭2023(大村競艇G2)」も、やはり2号艇2コースからの差し勝利でした。差し、まくり、まくり差し。いずれもバッチリ決めるのが宮地選手ですが、とりわけ3コースからのまくり差しが非常に強いのがデータでも示されているため、ぜひ今後も注目してみてください。
さて、ここまで紹介した3人の選手は、いずれも初日12Rの「チャンピオンドリーム」に選出されています。瓜生正義選手が3号艇、吉川元浩選手が5号艇、宮地元輝選手が4号艇です。地元期待の1号艇、篠崎元志選手が有利な枠からの好発を決めるのかどうか。”逆転の名手”としての宮地元輝選手の存在が、初日から不気味に感じられます。
ボートレース福岡の水面特徴&狙いモーター
福岡チャンピオンカップは、夏季または秋季に開催されるのが通例です。今回は秋の開催。福岡の”呆れるくらいに特徴的な水面”については、今夏に催された「ボートレースメモリアル2023(福岡競艇SG)」の記事でも解説しました。
こちらの内容は今後も長く予想に使えて、ボートレース自体の楽しみも”マシマシにしてくれる”ものになっています。あわせてご覧ください。
加えて、当サイトでは直近の「オールレディース LOVE FM 福岡なでしこカップ2023(福岡競艇G3)」も特集しました。福岡支部の選手に絞ってピックアップしましたが、優勝したのは女子レーサーとして長く活躍してきた、広島の海野ゆかり選手。いやはや、お見事です。
一方で、ピックアップしたグレートマザー、日高逸子選手も見事に優出を達成しました。海野選手も49歳のベテランですが、日高選手はさらに干支一回り向こうの61歳。競艇の歴史を背負ってきた1人として、今なおその存在感を確かなものにしてくれています。すばらしいアスリートにとって、年齢は数字以上に「誉れ」ですらあるのかもしれません。
なお、この福岡なでしこカップの記事では、「2023年2月から稼働している福岡の好調モーター」について、特に2つをチョイスして解説しました。これらも知っておくと、福岡での舟券勝負に有効な一手となりうるでしょう。
- 【秋の福岡水面】仲秋の博多は3コースに金脈あり!?
- 【狙いモーター】福岡34号機が理想的な航走を導く!
それを踏まえたうえで、今回は「秋の福岡水面の特徴」と「福岡なでしこカップで見えてきた狙い目のモーター追加1機」に重点を置き、各項目ごとに見ていきます。当サイトが公開しているボートレース福岡の特集記事も楽しんでいただきつつ、優良おすすめサイトが提供してくれる情報もフル活用して、2023年の福岡チャンピオンカップを”正確に撃ち抜く”手立てにしていきましょう。
秋の福岡水面の特徴/仲秋の博多は3コースに金脈あり!?
コース別成績だけなら、福岡水面は意外と優秀な数字に見えるものです。データがすべてを語るわけではない、典型例と言えるでしょう。実際のレースでは「ありゃ?」と思うような場面に遭遇するわけですが、それでも結果的には全国平均に近い数字になるわけですから、ボートレースというのは本当に面白いものです。
それでは、昨秋の福岡水面はどういった数字を残したのか。2022年9月1日から同年11月30日までのコース別成績について、以下の表で確認してみましょう。
コース | 1着(%) | 2着(%) | 3着(%) | 4着(%) | 5着(%) | 6着(%) |
1 | 57.1 | 16.8 | 8.7 | 7.7 | 3.8 | 5.5 |
2 | 16.6 | 26.3 | 17.9 | 18.1 | 11.8 | 9.0 |
3 | 14.3 | 24.3 | 21.6 | 14.7 | 13.0 | 11.8 |
4 | 10.2 | 18.8 | 23.5 | 18.3 | 16.8 | 12.1 |
5 | 2.1 | 11.7 | 18.6 | 22.6 | 24.5 | 20.3 |
6 | 0.8 | 3.0 | 10.6 | 19.7 | 30.1 | 35.5 |
ご覧のとおり、「3コースが非常に走りやすい(信頼度が高い)」のがわかる内容です。1着を獲ることもできるし、そうでなくとも2着3着を堅実に狙える。2コースは1着率と2着率こそ高いですが、失速して3着さえ取りはぐれ、4着に押しやられるパターンが多いのがわかります。福岡水面の”うねり”が、そうした状況を作りやすいのもあるでしょう。
それに比べて、3コースの安定感は優秀なものです。もともとセンター艇が有利な福岡水面。全速戦で安定しやすいためか、2着率と3着率のバランスが傑出しています。「3コースの2着3着ゲットは、秋冬の福岡水面でとりわけ見られやすい特徴」のため、枠なり進入が考えられる番組では、3コース艇の2着3着軸固定などを考慮したいものです。
一方、「福岡水面はその狭さゆえに、6コースが走りづらい」ことで有名です。したがって、上記でも1着率が0.8%しかありませんし、2着率さえ3.0%に留まっています。
こうなると、前付けを考える選手もいつも以上に増えてくるため、進入コースが乱れるパターンが生まれる傾向にあります。前付けは波乱の前兆であり、コース別成績の”歪み”となるのは避けられません。
前付けが考えられる番組、スタート展示でそうした動きが確認できた番組においては、別の要素や情報を重視することをおすすめします。
狙いモーター/福岡34号機が理想的な航走を導く!
直近の開催である「オールレディース LOVE FM 福岡なでしこカップ2023(福岡競艇G3)」で、目覚ましい動きをしたモーターがありました。それが34号機です。
同開催では佐賀の山本梨菜選手(B1級)が使用し、見事に優出を達成しました。「日高逸子選手(61歳)」と「山本梨菜選手(25歳)」が、同じ舞台で戦える。これもまた競艇の頃から変わらぬ、ボートレースの魅力です。
前節の終了時点で、34号機は「勝率5.86」「2連対率41.51%」という優れた成績を残しています。事故率が0.26もありますが、導入後の約3ヶ月で2度のフライングがあったのが大きかったですね。
4月には「西日本スポーツ杯争奪戦(福岡競艇一般)」で、郷原章平選手が使って優勝。さらに、9月には「ルーキーシリーズ第14戦スカパー!・JLC杯(福岡競艇一般)」において、末永和也選手が使って優勝。
加えて、前節は山本梨菜選手が操って優出し、優勝戦では6号艇6コースながら3着に快走。山本選手のコンマ04スタートという度胸の賜物ではありますが、それでも展示タイムは6艇中の最速を計時していて、選手とモーターの持ち味がいずれも生きた形です。
約1ヶ月で2回の優出と1回の優勝という好調さの34号機。すでに2連対率が高いので、注目を集めるモーターにはなるでしょう。それでも、他の見栄えするモーターに負けず劣らず、買い材料の多い存在です。
福岡チャンピオンカップ2023(福岡競艇G1)のまとめ
スポーツの秋、行楽の秋……秋にはさまざまな楽しいキャッチフレーズがあります。それらの多くが、「ボートレース(競艇)の現地観戦にも適した秋」につながるあたり、なんとも愉快なものです。なんといっても、ボートレース福岡は”いろんな秋の魅力”をまるっと叶えてくれる最高の場所でしょう。しかも、福岡チャンピオンカップがあるのなら、訪れる価値はさらに高まります。
正義のヒーロー、瓜生正義選手がどこまで奮戦するか。吉川元浩選手が、得意水面で躍動するか。宮地元輝選手が、勢いそのままに連覇を成し遂げるか。勝負の6日間は、始まる前からワクワクして、終わった後にもドキドキしながら振り返ることができる。そうしたシリーズになりそうです。
ボートレース福岡のアクセス
住所 | 福岡県福岡市中央区那の津1-7-5 |
電話番号 | 092-771-6061 |
福岡県内には3つの競艇場(ボートレース場)が存在していますが、福岡市の中心部に位置するボートレース福岡は、特にアクセスしやすいロケーションです。福岡空港から博多駅までは、地下鉄でわずか2駅。さらにはボートレース福岡へも、すいすいとアクセスできる環境です。詳しくは以下の項目をご覧ください。
電車(西日本鉄道)・地下鉄(福岡市営地下鉄)・路線バス(西鉄バス)でのアクセス
ボートレース福岡へは、西鉄天神大牟田線の「西鉄福岡(天神)駅」が南からのアクセスに向いているほか、東西からは福岡市営地下鉄空港線の「天神駅」へ容易に到達することができるでしょう。加えて、福岡市のど真ん中にあることから、路線バス網の利用も容易です。
博多から天神までは格安料金区間に設定されているため、こちらの利用も推奨されます。博多駅には高層式のバスターミナルがありますが、巡回型の「100円バス」はそちらではなく博多駅の博多口前(主に”Aのりば”)から発着しているので注意しましょう。その他の路線も多くが繁華街である天神、つまりボートレース福岡の至近を通過するため、いくつものルートが利用可能です。
自動車でのアクセス
前項の公共交通機関の利便性からも明らかなように、ボートレース福岡への自動車来訪もまた行いやすいぶんだけ、駐車場の確保が問題となります。無料駐車場は限定された収容台数となっているため、幅広く選択肢をとっての駐車場所の確保が重要となるでしょう。
ボートレース福岡の最寄りインターチェンジは、福岡都市高速環状線「天神北出入口(IC)になります。福岡都市高速は福岡市を中心として、北九州市や近隣自治体とも接続しているため、九州自動車道などからの接続にも便利です。