いよいよ夏本番が到来したボートレース界。暑い日々に負けない熱い戦いである「MB大賞 天下無双!群雄割拠浜名湖の陣2023(浜名湖競艇G2)」が、ボートレース浜名湖で開幕します。
多くの波乱を生んできた浜名湖水面。果たして、最後まで安泰なままに収まるものか。それとも大荒れの連続か。それを見極めるため、また開催を髄まで楽しむため、当記事を存分にご活用ください。
- 2023年のモーターボート大賞の結果を振り返ると意外な事実が判明!?
- 浜名湖MB大賞のV争いが可能な3人を特集!シリーズを盛り上げること間違いなし
- 夏の浜名湖は奇数コースにご用心?水面特徴から強いコースの分析まで
目次
天下無双!群雄割拠浜名湖の陣2023(浜名湖競艇G2)の詳細情報
「MB大賞とは、いかなる競走であるのか?」
この問いかけについては、今月行われたばかりの「唐津モーターボート大賞2023(唐津競艇G2)」の特集記事でも触れたとおりです。すなわち、「同じ年にSGや周年競走を除く”G1競走を開催しない”ボートレース場で開催されるグレードレース」というものです。
今回の「天下無双!群雄割拠浜名湖の陣2023(浜名湖競艇G2)」もまた「MB大賞」を冠しており、東西から猛者が集う至高の対決という形態を前面に押し出してきました。
さて、そんなモーターボート大賞も、2023年の開催は今回の浜名湖を残すのみとなりました。今年はこれまで3回が開催されましたが、その開催地、開催月、および優勝選手は以下のようになっています。
開催月(開催地) | 優勝選手 | 所属支部 |
1月(徳山) | 田村 隆信 | 徳島 |
5月(桐生) | 三嶌 誠司 | 香川 |
7月(唐津) | 山口 剛 | 広島 |
面白いことに、四国地区から2名、中国地区から1名と、瀬戸内から優勝選手が立て続けに出ていますね。しかも、開催地は東に西にとバラけていますから、端的にホーム水面の利があったというわけでもありません。
4回目となる浜名湖では、誰が勝利を手にするのか。またしても中四国のどちらかの選手が勝ち取るのか。その点も含め、シリーズの展開予想へと移っていきましょう。
狂艇ギャンブラー真里谷のシリーズ展開予想
2023年、複数回に渡って行われてきたモーターボート大賞も、いよいよラストの開催となりました。舞台はボートレース浜名湖。その水面攻略は後ほどの項目に譲るとして、ここでは今開催でぜひとも注目したい、シリーズを引っ張る力を持つ注目選手をピックアップします。
- 地元静岡支部で気になるSGレーサー!坪井康晴の仕上がりがピカイチだ
- MB大賞連覇が狙える位置!山口剛が唐津に続いて浜名湖でも躍動する
- 連続優出継続中!峰竜太の腕の冴えは何よりの信頼感
すなわち、この3名です。「浜名湖ならでは」であり、「2023年7月の今ならでは」というチョイスを実践しました。きっと、今開催も目立ってくれることと思いますが、なぜこの3人なのか。各選手ごとに項目に分けて見ていきます。
シリーズ展開予想①/地元静岡支部で気になるSGレーサー!坪井康晴の仕上がりがピカイチだ
地元静岡支部に所属する坪井康晴選手。3節前には「グランドチャンピオン2023(徳山競艇SG)」で優出を達成。4号艇4コースながらコンマ09スタートを決めて3着に入り、表彰台を勝ち取りました。
今年の優勝は1回だけですが、その内容が奮っています。舞台は「ギラヴァンツ北九州杯(若松競艇一般)」。迎えた優勝戦は5号艇6コースという完全に不利な位置でしたが、なんとまくり差しによる大逆転優勝を飾ったのです。
坪井選手の強みは、実にこの見事なまくり差しが上手いところにあります。後述しますが、浜名湖水面は”まくり差しが上手い選手にとって有利”となりやすい特性を持っているため、特にこの技術は活きることになるでしょう。
しかも、坪井選手は地元戦でビッグタイトルを勝ってきた実績があります。これまでにSG競走を3回も制しているのですが、うち2回はここ浜名湖でのものでした。「グランドチャンピオン決定戦2006(浜名湖競艇SG)」と「競艇王チャレンジカップ2008(浜名湖競艇SG)」です。
3回目のSG制覇は「ボートレースクラシック2016(平和島競艇SG)」でのもの。7年ぶりとなる4つ目のSGタイトル、それを狙えるだけの調子は整えてきています。
シリーズ展開予想②/MB大賞連覇が狙える位置!山口剛が唐津に続いて浜名湖でも躍動する
オール2連対、堂々たる勝利!
前節の「唐津モーターボート大賞2023(唐津競艇G2)」は、まさしく”他を寄せ付けない”見事な優勝でした。これが2023年で5回目のV。グレードレースは今年初めての優勝だったのが、広島の山口剛選手です。
山口選手もまた、押しも押されもせぬSGタイトルホルダーです。その栄光を勝ち取ったのはもう13年前のこと。「総理大臣杯2010(平和島競艇SG)」でのことでした。岡崎恭裕選手との熾烈なV争いを制しての歓喜のSGから、干支が一回り以上。2つ目の輝きを欲する気持ちは変わりません。
なんといっても、年間で5つ以上優勝すること自体が久しぶりです。そして、7節での優勝を計上した2015年は、「浜名湖賞2015(浜名湖競艇G1)」もその優勝シリーズ一覧に加えました。
浜名湖水面は、山口選手にとって縁起が良い場所です。今年もまたグレードレースを勝ち取る、そんな予感に満ちています。まして、今の好調さを思えば、G2連覇という稀有な偉業とて可能かもしれません。
シリーズ展開予想③/連続優出継続中!峰竜太の腕の冴えは何よりの信頼感
佐賀の峰竜太選手について、わざわざその来歴を紹介するまでもないでしょう。現代ボートレースを代表するトップレーサーが知られていないという想定は、それそのものが失礼ですらあります。
では、あまり知られていないポイントに目を向けましょう。すなわち、”峰選手の浜名湖適性”について。峰竜太選手は、これまで24節を浜名湖で戦っています。東日本の各場では、最も多い数字です。というより、これより出場節数が多いのは、本州には住之江しか存在しません。
24節のうち半分、12節で優出。2回は優勝まで突き進みました。うち1つは「浜名湖賞2013(浜名湖競艇G1)」です。やはり大舞台での強さが光りますね。
ただ、とんでもない出来事に遭遇したのも、この浜名湖水面でのことでした。覚えている方もいらっしゃるかもしれません。「浜名湖賞2021(浜名湖競艇G1)」での6艇全艇のフライングについて、峰竜太選手もそこに含まれていたのです。しかも、コンマ08の非常識なフライングで即日帰郷という大変な結末でした。
逆に言えば、ホーム向かい風8mというコンディションは、峰選手ら歴戦の強者でさえスタート感覚を狂わせるに十分だったと言えます。
今回、峰選手は良い調子のままに浜名湖へやってきます。3節前の「BTS嘉麻開設11周年記念(芦屋競艇一般)」では堂々の優勝。2節前の「秩父宮妃記念杯2023(びわこ競艇G2)」では優出4着。そして、前節の地元水面、「唐津モーターボート大賞2023(唐津競艇G2)」では優出2着の準優勝。
数列的に考えれば、今回こそ優出して1着かも。そう思わせる並びです。それが不思議と妄想に思えないところに、峰竜太選手のすごみがあります。間違いない強さを見せてくれる。その期待とともに、彼の走りを見届けましょう。
ボートレース浜名湖の水面特徴
日本有数の湖である浜名湖につくられた、浜名湖ボートレース場。G2競走において、浜名湖水面はどのような特徴をもって、選手たちを迎えるのでしょうか。特筆すべき点について、2つのポイントに絞って紹介します。
- 浜名湖水面は堅かったり大荒れだったり!?掴みにくい怖さがある
- 夏の浜名湖は外からの刺客に注意せよ!3コースと5コースのまくり差しが怖い
この2点。これらは舟券検討の際に、ぜひとも脳髄に刻み込んでおきたい情報です。浜名湖水面の特徴、とりわけ”夏の浜名湖水面”で戦うために、選手と同じ視点を持っておくことで、その攻略は現実的なものとなるでしょう。
特徴①/浜名湖水面は堅かったり大荒れだったり!?掴みにくい怖さがある
トータルで言えば、「浜名湖水面はインが少し弱い」。そこに落着するのですが、より詳しく内訳を見てみると、”浜名湖らしさ”が浮かび上がってきます。
まず、浜名湖においては、3連単3ケタ配当がかなり少なめです。つまり、100円から990円に収まるような順当すぎる決着はそこまで多くなく、1,000円以上の配当が望みやすいと言えるでしょう。
これは、春および夏の浜名湖水面はホーム向かい風が吹きやすく、全速での勝負を仕掛けやすい点に由来していると考えられます。
ボートレース浜名湖が、名前のとおりに浜名湖につくられたコースであることから、水質が「汽水」な点もポイントでしょう。淡水は硬く、海水は柔らかい。したがって、両者が混じり合う汽水は、ちょうど真ん中の性質を持つことになります。広いコースと相まって、さまざまな仕掛けを施しやすいのです。
海コースほどではないにせよ、潮の干満の影響があるのもポイントでしょう。そうした細かな条件が「浜名湖ならでは」の独特の条件をつくっているため、中波乱が特に多くなります。舟券を買うときはちょっとだけ手広く考えると、おいしい配当を逃すことが少なくなるかもしれません。
特徴②/夏の浜名湖は外からの刺客に注意せよ!3コースと5コースのまくり差しが怖い
夏の浜名湖水面、また直近の浜名湖水面は、各コースごとの1着率と決まり手にも明確な特徴を有しています。すなわち、「3コースと5コースのまくり差しがバシバシ決まる」というものです。
浜名湖が全速戦に向いた水面であることは、先の項目でもお伝えしました。この傾向は、春から夏にかけての浜名湖で特に顕著になります。
実際、「3コース進入の1着率は14.8%で、2コース進入の1着率14.2%を上回ります」。さらに、「5コース進入の1着率も7.8%に達している」点も見逃せません。しかも、3コースからの1着決まり手として、まくり差しは49.4%まで上昇。5コースにいたっては66.6%にも及びます。
このため、選手個人の適性として、当該コースでの1着率が高い選手。ひいては、まくり差しが上手い選手をピックアップすることで、激荒れレースさえも狙って獲ることが可能になるでしょう。
天下無双!群雄割拠浜名湖の陣2023(浜名湖競艇G2)のまとめ
誰もが知る戦国武将にして、300年近い天下泰平をもたらした徳川家康がキービジュアルに採用された、「天下無双!群雄割拠浜名湖の陣2023(浜名湖競艇G2)」。無論、ここ浜名湖が家康公の居城として有名な浜松城の至近であるからにほかなりません。
今回の浜名湖におけるMB大賞もまた、ボートレース史に残る戦いになるでしょうか。少なくとも、年末のグランプリへ向けた賞金積み増しという意味で、重要な一戦であることは間違いありません。「どうする家康」ならぬ「どうするボートレーサー」といった究極の判断が求められる戦いが、7月下旬の艇界を盛り上げます。
ボートレース浜名湖のアクセス
住所 | 静岡県湖西市新居町中之郷3727-7 |
電話番号 | 053-594-7111 |
ボートレース浜名湖は、東日本において最初に開設した歴史あるボートレース場です。ただし、1953年に開設した場所から、1968年に現在の浜名湖南岸へ移転した経緯があるため、施設がそのまま歴史を引き継いでいるわけではありません。
とはいえ、九州で生まれた競艇が、初めに東京都ではなく静岡県浜名郡(現・浜松市)に設置され、その後も湖西市へ移転して続いている事実は、人流だけでなく水利、および騒音問題への対処が重要なボートレースの性質をよく示していると言えるでしょう。
電車でのアクセス
ボートレース浜名湖への公共交通機関を用いたアクセスを考える際に、前提となる重要なポイントがひとつあります。それは、ほかの多くのボートレース場が用意している無料送迎バスについて、ボートレース浜名湖はその運行を終了したという事実です。
というのも、ボートレース浜名湖はアクセスにすぐれた駅があるため、無料送迎バスの必要性がそこまで高くありませんでした。本場の最寄り駅は、JR東海道本線の「新居町駅」。なんと駅から直結で本場にアクセスできる利便性の高さです。
東海道本線の駅ということで、地域のターミナル駅である「浜松駅」や「豊橋駅」などからも好アクセス。ぜひとも積極的に利用しましょう。
自動車でのアクセス
ボートレース浜名湖の最寄りインターチェンジは、東名高速道路の「浜松西IC」と「三ヶ日IC」、および「舘山寺スマートIC」です。これらのインターチェンジから降りて、本場までは約30分ほどの走行距離になるでしょう。
また、新東名高速道路の場合は「浜松浜北IC」が最寄りになりますが、この場合は降りてから約50分ほどの走行が必要になります。
ボートレース浜名湖は自動車での来場をメイン手段として捉えているためか、無料駐車場が約4,000台超を収容可能な能力を有しています。いくつかの駐車場に分かれているため、係員の方の指示に従いましょう。