競艇場に遊びに行こうと思っていたのに、よりによって天候は雨!こんな時、競艇初心者のファンは「天気が悪いからレースは中止かな」と思うかもしれませんが、実は競艇は雨天決行です!今回は、競艇が雨天決行である理由について考察するとともに、雨天がレースの行方に与える影響や、競艇がレース中止となってしまう条件についてご紹介していきます。
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競艇が雨天決行である2つの理由
まず競艇初心者の方に知っておいていただきたいのは、競艇は基本的には雨天決行だということです。後述するとおりあまりに天候が荒れなければ、多少の雨が降っている程度ではレースが行われます。まずはその理由について考察していきます。
多少の雨であればレースに影響が少ない
競艇が雨天決行である理由は、大きく分けて2つあると考えられます。1つ目は、そもそもが水上で行われる競艇では、多少の雨ではレースに大きな影響がないこと。競艇のボートは時速70~80kmで水上を勢いよく滑走していきます。すさまじい水しぶきが上がり、特に順位が後ろのボートは先行するボートの水しぶきをモロに食らうことを考えれば、多少の雨では影響がないことが想像できるでしょう。
レースを中止すると競艇場にとっては大きな損害となる
もう1つの理由としては、レースを中止とした場合に競艇場は損害を被ってしまう、という点が考えられます。競艇場の売上は、競艇場への入場料、グッズ売上、そして舟券の売上から成り立っています。
もしレースを中止とする場合、舟券の売上が丸々なくなってしまうので損害が出てしまいます。さらにその日1日のレースをすべて中止するとなると、競艇場への入場料とグッズ売上もゼロとなるので、競艇場にとっては大きな損害となってしまいます。
ですから、競艇場としては出来るだけレースを開催したいという思惑があるため、多少の雨ではレースを中止することが考えづらいのです。もちろん、後述するとおり、選手や競艇ファンにとって危険な場合にはやむなくレースを中止することがあります。
雨天がレースの行方に及ぼす影響
レースを中止するほどではないとはいえ、雨が降るとレースの行方には大なり小なりの影響が及んでしまいます。
当然、予想を組み立てる際には雨の有無や風向きも含めて予想をする必要があるといえます。ここからは、雨天がレースの行方に及ぼす影響について解説していきましょう。
選手のボート操縦が慎重になる
まず、ある程度強い雨が降ると、選手のボート操縦が慎重になります。競艇は水上で行われるため常に水しぶきがかかりますが、選手は安全のためにヘルメットをかぶりシールドごしに周囲を見ているので、少しの雨であれば選手はあまり気にしません。
しかし、強い雨となるとシールドに当たる雨も強くなるなど視界が悪くなるので、どうしても雨が降っていない場合と比べて慎重にならざるを得ないのです。
そうなると、例えば大胆な「まくり」や「差し」が持ち味の選手はそれを発揮することが難しくなります。また、雨にあまり慣れていない選手は慎重になりすぎてしまい、有利なはずのインコースであっても他の選手にスキを突かれるという展開も出てくるかもしれません。
ボートのモーターにも影響が出る
雨天になるとボートのモーターにも影響が出てきます。具体的に説明すると、雨天時には雨が降るだけではなく「気温が下がる」「空気密度が下がる」といった現象も発生します。
すると晴天時と比べてモーターの出力が落ち、出足が鈍ってしまいます。そうなるとインコースのスタートは加速が弱くなってしまう一方で、十分な助走を行いスピードに乗ってスタートができるアウトコース勢に対しては有利に働くことになります。
「雨」だけではなく「風」もレースの行方を左右する
雨天時に気を付けなければならないのは、「雨」だけではなく「風」もレースの行方を左右しやすい、という点です。むしろ競艇においては、「雨」よりも「風」の方がレースに強く影響する、といっても良いくらいかもしれません。
各競艇場にはそれぞれ年間あるいは季節ごとに風のクセがあるので、舟券を購入する際には競艇場ごとの風のクセを組み合わせて予想を組み立てるのが基本戦略となるのですが、雨天時の雨は強さも風向きも平常時と変わってくることもあります。すると、いつもとは異なるレース結果となる可能性が出てくるのです。
競艇が中止となる3つの理由
そもそもが水上で行われる競技である競艇では、多少の雨ではなかなかレースは中止されません。では、レースが中止となってしまうのはどのような場合なのでしょうか。
競艇が中止となる理由について、「一般社団法人全国モーターボード競走施行者協議会」のウェブサイトより実際に中止・延期となったレースの情報をもとにご説明していきます。
競艇が中止となる理由その1.「荒天」
まず、競艇のレースが中止となった理由として圧倒的に多いのは「荒天」です。例えば2019年1月末、日本列島が寒波に覆われて全国的に天候が荒れましたが、この際に1月26日に常滑競艇場、1月27日には江戸川競艇場がそれぞれ荒天によりレース開催を中止しています。
また、2018年9月4日、鳴門競艇場を襲った台風は競艇場の施設を損壊。それにより鳴門競艇場はレース開催を中止しただけでなく、11日まで順延せざるを得なくなりました。このように台風が多く襲来する夏から秋にかけてはレース開催が中止となることも多くなります。
先述のとおり普通に雨が降るだけであればレースにあまり影響はありませんから中止となることはありません。
ですが、雨も風もともに強かったり、あるいは落雷の恐れがあるような天候となると、レースに大きな影響を及ぼしてしまいます。さらに競艇場に来場する競艇ファンにも危険が及ぶために、レース開催を中止・延期する必要が生じるのです。
競艇が中止となる理由その2.「天災地変」
地震などの「天災地変」も競艇が中止となる理由となります。最近の事例を挙げると、2018年6月18日に発生したマグニチュード6.1、最大震度6弱の「大阪府北部地震」により、兵庫県の尼崎競艇場がレースを中止しています。
地震の影響は大きく尼崎競艇場では7月1日まで開催予定であった「創刊70周年記念スポーツニッポン杯争奪 第28回しらなみ賞競走」がすべて中止となっています。
また、2016年4月14日に発生したマグニチュード7.3、最大震度7の「熊本地震」が発生した際は、同じ九州地方にある福岡競艇場と大村競艇場でレースが中止されています。
競艇が中止となる理由その3.「システム障害・機材故障等」
競艇が中止となるもう1つの理由が「システム障害・機材故障等」です。競艇場ではオッズや舟券の購入枚数など膨大な量のデータを管理するシステムが運用されています。
このシステムに何らかのエラーが発生するなどしてシステム障害が発生した場合、舟券の購入などができなくなり、レースを中止せざるを得なくなります。
また、レースの運営自体にも様々な機材が使用されています。選手が使用するボートやモーターはもちろんのこと、スタートに違反がないかを確認する機材や、選手がスタートのタイミングを計るための大時計、あるいは水面を照らすカクテルライトなど。これらの機材が故障することでもレース開催はできなくなってしまいます。
もちろん、システムは機材は普段から丁寧にメンテナンスされているので障害や故障が起きることは稀ですが、一方でまったく起きない保証もないのです。実際に、2017年4月22日には児島競艇場がシステム障害、2016年7月8日には宮島競艇場で競技用機材の故障によりそれぞれレースを中止しています。
競艇場の天候は公式サイトなどで確認しよう!
競艇では、公式サイトなどで競艇場ごとの天候や水面状況などの情報を掲載してくれています。競艇で予想をする際にはいずれも必須の情報となりますし、雨天中止などの情報も公式サイトなどで確認できるので、競艇で遊ぶ際にはしっかりとチェックするようにしましょう。
競艇の公式ホームページ「BOAT RACE」で全国の競艇場の情報を確認!
競艇の公式ホームページ「BOAT RACE」では、全国24か所の競艇場で行われるレースに関する情報を掲載しています。
トップページの「レースの情報を見る」から「本日のレース」をクリックし、「レース別情報」のところの「直前情報」を見ると、競艇場ごとの気温、天候、風向き、風の強さ、水温、波高が確認できるので、予想を組み立てる際にはしっかりとチェックしておきましょう。
全国の競艇場の公式ホームページもしっかり確認!
全国に24ある各競艇場は、それぞれ公式HPを開設しています。競艇場の公式HPでは、天候などのその日のレースコンディションに関する情報が確認できるほか、その競艇場の天候などのクセと予想のポイントを紹介するようなページを設けていたりもするので、特に競艇初心者の方は要チェックです!
競艇のファンサイトも覗いてみよう
競艇ファンが独自にデータを調査しまとめているファンサイトもあります。公式ホームページには載っていない独自の分析と解釈を行っているファンサイトも多く、掘り出し物の情報が見つけられる可能性があります。
ただし、ファンサイトの多くは公式サイト「BOAT RACE」のデータを参考にしていますが、中にはデータが古いものもあります。いつの時点のデータを参考にしているのかをきちんと確認しましょう。そして、一つのサイトではなくいくつかのサイトを確認することをオススメします。
まとめ
今回は、競艇が雨天決行である理由について考察するとともに、雨天がレースの行方に与える影響や、競艇がレース中止となってしまう条件についてご紹介してきました。
せっかく競艇場に行くのであれば、できれば良い天候のときに気持ちよく遊びに行きたいものです。競艇の公式ホームページや競艇場のホームページではレース当日の天候などが確認できるので、予想を組み立てる参考とすることとも合わせて、競艇場に足を運ぶ際には確認しておくと良いでしょう。