若者の間で人気が再沸騰している競艇ですが、競艇のテレビコマーシャルには、若者を中心に絶大な人気のある渡辺直美さん、人気俳優の田中圭さん、そしてお笑い芸人のロバートさんが起用されています。
「Let’s BOAT RACE!」をコンセプトに、幅広い年齢層に向けて競艇の楽しさ、面白さを発信している競艇のCM。今回はそんな競艇のCMの出演者やCMソング、魅力についてまとめて紹介していきます!
目次
競艇のテレビコマーシャルの歴史を振り返ってみよう
渡辺直美さんが声高らかに歌い、ロバートの秋山さんがバーのマスターを演じる。「競艇」に興味がない方でも、「競艇のテレビコマーシャル」にはつい目を引かれてしまう、という方も多いのではないでしょうか。
競艇では、これまでも人気芸能人を起用したCMが盛んに放映されていており、いずれもインパクトあるCMばかりです。まずは競艇のCMがどのようなものなのか、今までのCMを振り返りながらまとめていきましょう!
歴代の競艇CMキャラクター、出演者まとめ
20年ほど前までは、競艇のCMに出演するのは実際にSGに出場するなどして活躍しているボートレーサーの方々でしたが、2000年代初頭に遠藤久美子さんが起用されたのを皮切りに、競艇をあまり知らない方々へのイメージアップ戦略として、人気芸能人が出演するようになりました。
2004年からは当時まだ新人タレントだった優木まおみさんが起用され、それ以来特に女性タレントが主役として起用されるようになったのです。
2008年からは芸能界の大御所として知られる和田アキ子さんが起用されました。このCMでは和田アキ子さん自らCMソングの「幸せのちから」を熱唱し、ボートを片手で持ち上げる演出がされるなど、和田アキ子さんのキャラクターを活かしたインパクトのあるCMとなっています。
2010年からは人気タレントの南明奈さんが起用され、猫に扮した「アッキーニャ」というキャラクターとして人気を博しました。南明奈さんは4年間もの長い間、競艇の顔として活躍し、競艇ファンをはじめ多くの方々に親しまれましたが、2013年に「卒業」を宣言し、惜しまれつつも引退しました。
その後、渡辺直美さんが一時的に起用された後、女優のすみれさんが2015年から起用され、競艇のCMはより一層ダイナミックさを増すようになります。
この時期の競艇のCMは時代劇をコンセプトとしており、忍者に扮したすみれさんが悪者を斬る爽快なアクションを披露する内容でした。
2017年からは渡辺直美さんとロバートが登場!
2017年から、渡辺直美さんや、お笑いトリオのロバートが起用され始めました。渡辺直美さんはインスタグラムのフォロワーが国内で一番多いといわれており、特に若い女性を中心に絶大な人気を誇っているお笑いタレントです。
お笑いトリオのロバートもYouTubeからテレビ番組まで多岐にわたって活躍しており、幅広い年齢層から支持を得ています。
特にロバートの秋山さんは、自身のネタを投稿しているYouTubeチャンネルに40万人以上の登録者がおり、中には400万回以上再生されている動画がある程、若者から絶大な支持を得ています。
若者層に人気な「インスタグラム」と「YouTube」で大活躍をされている芸能人を起用することで、「競艇離れ」が進んでいる若い世代に対して競艇の魅力をアピールしていく、という戦略なのでしょう。
2019年1月からは田中圭さん主演の新シリーズもスタート!
2019年1月から放映されているCMの新シリーズでは、人気俳優の田中圭さんが、脱サラしてデビューした新人ボートレーサーとして出演しています。
「姫たちだってLet’s BOAT RACE!」をコンセプトに、人気俳優である田中圭さんを起用することで、特に若い女性をターゲットにした内容となっています。
また、渡辺直美さんは新人を魔法の鏡越しに見守る人魚姫、ロバートの三人はカメラマンとしてそれぞれ引き続き出演しており、かなりインパクトのあるCMとなっています。
競艇のオフィシャルYouTubeチャンネルにアップされたCM動画は、すでに100万回再生を突破しており、大きな注目を集めていることがうかがえます。ぜひ一度、チェックしてみてください!
「なぜに恐れないの?」耳に残るCMソングが印象的な2018年シリーズを解説
ここまで競艇の歴代CMについてまとめてきましたが、現在放映されている渡辺直美さんとロバートの3人によるCMは、渡辺直美さんのインパクトある歌声とロバート3人の個性的なキャラクターが光る印象的な内容となっています。
現在放映中のCMについて設定や内容について詳しくまとめてご紹介していきます!
渡辺直美さんとロバートのCMは「カフェ」が舞台
2018年から放送されているシリーズでは、渡辺直美さんは競艇を盛り上げる歌姫「NAOMI」として出演しています。またロバートの秋山さんは競艇好きなカフェのマスターとして、同じくロバートの馬場さんと山本さんはマスターに困惑しつつも次第に競艇の魅力に引き込まれていく常連客という設定になっています。
まず、何といってもロバート秋山さんの演技は素晴らしく、表情の作り方や仕草に徹底された「こだわり」を感じます。また馬場さんと山本さんのツッコミも見事でCMのアクセントとなっており、ボートレースに興味のなかった人でもついCMに目を奪われてしまいます。
しかし、最も印象に残るのは、渡辺直美さんがロックミュージシャンになりきってCMソングの「見えないスタート」を熱唱している姿でしょう。
渡辺直美さんが熱唱しているCMソング「見えないスタート」の秘密
2018年から始まったCMシリーズでは、渡辺直美さんはロックなパフォーマンスと共にCMソングを熱唱しています。「なぜに恐れないの?」というフレーズが印象的なCMソングのタイトルは「見えないスタート」。
歌手のBENIさんが歌い上げているこの曲の冒頭部分を、渡辺直美さんが実際に歌っており、彼女の迫力のある声が伝わってきます。
この曲は競艇をモチーフにした曲であり、タイトルの「見えないスタート」も、スタートラインがなく、タイミングを合わせて出発しないといけない競艇に挑むレーサーの勇気がこめられているとのこと。実は、途中で渡辺直美さんからBENIさんに歌声が切り替わっているのですが、渡辺直美さんの歌唱力が高く違和感がありません!
この曲には、誰もが一度は耳にしたことがあるベートーベンのピアノソナタ8番「悲愴」の旋律が使用され、歌詞は競艇に合わせたオリジナルのものがつけられています。渡辺直美さんとBENIさん、二人の力強く美しい歌唱は競艇CMを盛り上げる大事なポイントであり、必聴です!
奇抜で独特なCM!その理由は「競艇のイメージアップ」のため
現在の競艇のCMは渡辺直美さんやロバートの皆さんといったインパクトのある芸能人が起用されています。
過去のシリーズを見ても、着ぐるみ姿の南明奈さんや、ボートを持ち上げる和田アキ子さんなど、どれも衝撃を受ける内容になっています。ではなぜ、競艇のCMはここまでインパクトを追求した内容になっているのでしょうか?
ギャンブルを推奨するCMは流せない
今回のCMシリーズを見ていると、競艇の魅力を直接伝える描写は控えめになっています。また過去のCMシリーズや、競馬や競輪などの他の公営競技のCMを見ても、同じように表現は少なくなっています。
またレースそのものの魅力を伝えることはあっても、舟券を購入して、お金を賭けて予想する部分は、全く描写されていません。
競艇をはじめとした公営競技はお金を賭けてレースを予想するため、熱中しすぎないことが求められています。そのため、競艇や競馬、競輪のCMでは、ギャンブルを推奨するような内容のCMはご法度となっているのです。
競艇のCMでは、直接的に宣伝するというよりも、少しでも視聴者の目に止まってもらうことで競艇に対する認知度を広げることを目的にしていると考えられます。
競艇業界の更なるイメージアップを狙っている
競艇に限らず、CMの目的は「宣伝」と「イメージアップ」です。競艇は中でもイメージアップを最優先に考えているのではないかと思われます。
実は今回のCMのほかに競艇は、アザラシの「ていちゃん」をマスコットキャラクターに起用し、競艇の収益金が社会貢献活動の役に立っていることを周知するためのCMも放映しています。
競艇のような公営競技は、地域をはじめ世間の人々と良好な関係を維持しながら運営していくことが求められます。実は競艇は、収益金の一部が地域の緑地化や文化財整備、海岸整備などに充てられているなど、社会への貢献に尽力しています。また、競艇の売り上げのうち75%は利用者に還元されていることなども競艇のオフィシャルサイトで発表されています。
世間の人々に理解を深めておらうためにも、幅広い年齢層に人気な芸能人を起用して、インパクトがあり、独特なCMで印象を強く持ってもらおうという狙いがあるのかもしれませんね。
ボートレースオフィシャルサイト「きょうも、ていちゃん。」▶︎
まとめ
若者に大人気な渡辺直美さんや、幅広い年齢層に親しまれているロバートの皆さんを起用している競艇のCM。そのインパクトのあるCMの背景には、「競艇離れ」を食い止め、活気のある競艇を実現したいという思いと、世間の人々に認知・理解してもらい、競艇のイメージをアップさせたいという、競艇関係者の切実な思いがあるものと考えられます。
2019年1月からは人気俳優の田中圭さんが新たに起用され、新しい展開を見せ始めて競艇のCMシリーズ。今後の展開からも目が離せません!