ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)は、この開催そのものが楽しく、そして未来に向けたトップレーサーの原石を探す楽しみもある競走です。今回の開催地はボートレース徳山。イン有利の水面で、どのようなドラマが展開されるでしょうか。
このヤングダービー、名前のとおりの若手限定競走ながら、すでにSG競走で名実ともにトップランカーの仲間入りを果たしている選手もおり、決してプレミアムG1の名に恥じぬ戦いが展開されることは間違いありません。
ぜひとも、当記事を最後までご覧ください。ヤングダービーという開催の妙味から、今回の舟券予想を攻略するのに役立つ情報、何より公式も注目のピックアップレーサー情報まで、おいしいところを詰め合わせてでお届けいたします。
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目次
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)の詳細情報
ヤングダービーの印象的な動画として、昨年の2020年、ボートレースびわこ開催のものを紹介しましょう。2020年9月22日に開催された優勝戦は、1号艇1コースの上田龍星選手がトップスタートを決めたところを、スタートでは最も後手だった2号艇2コースの磯部誠選手が差し切って勝利。通算V25、G1の初優勝を飾りました。
この動画は、ヤングダービーのラストチャンスでもあった磯部誠選手が、G1初優勝の水神祭で祝福される動画です。優勝インタビューも含めて総集編的な内容ですね。
仲の良い西山貴浩選手にエールを送った磯部誠選手。その西山貴浩選手は年末のグランプリで優勝戦まで勝ち残り、2021年の年明けには早々に江戸川大賞2021(江戸川競艇G1)を制することになります。
やはり仲良しのレーサーの活躍には発奮させられるのか、それとも見えない力による相乗効果が働くのか。これもまたボートレースの面白い現象です。
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)の出場資格
ヤングダービーは2014年に新設された、歴史の若い競走です。かつての新鋭王座決定戦を引き継ぐ形で誕生したレースであり、イースタンヤング、ウエスタンヤングの両G3競走、ひいてはルーキーシリーズの到達点として位置づけられるプレミアムG1になります。
なお、イースタンヤングとウエスタンヤングの優勝者には、ヤングダービーへの優先出走権が与えられます。ヤングダービー、イースタンヤング、ウエスタンヤング、いずれのレースにも現在のボートレース界を引っ張る逸材が優勝者として名を連ねており、レースレベルの高さが窺えます。
ヤングダービーの歴代優勝者については、後段の別項にて解説します。ここでは、ヤングダービーの出場資格にフォーカスして見ていきましょう。
- 開催年9月1日時点で30歳未満の選手(前提条件であり性別不問)
- 前年度ヤングダービー優勝選手(優先出場)
- イースタンヤングの優勝選手(優先出場)
- ウエスタンヤングの優勝選手(優先出場)
- 選考期間内における勝率が上位の選手(級別は不問)
新星を応援する競走でもあるため、A1級在籍などの級別条件が存在しないのが大きな特徴でしょう。このため、選考期間内に突然大きな活躍を成し遂げれば、栄えあるプレミアムG1の舞台への道が開けます。
他方、ほかのビッグタイトルと同様に、選出除外の規定も細かく定められています。どういった内容かを確かめていきましょう。
- フライング休みが当該競走の前検日を含む開催期間と重複する選手
- 選考期間内の出走回数140回未満の選手(ただし優先出場選手は不問)
- 選考期間内の事故率0.40以上の選手
- スタート事故による選出除外となるプレミアムG1、G1、G2の罰則期間が当該競走の前検日を含む開催期間と重複する選手
- イースタンヤングまたはウエスタンヤングの優勝戦でスタート事故を起こした選手
- 負傷や病気や出産等によって出場を辞退した選手
- 褒賞懲戒規程による出場停止を受けた選手
プレミアムG1競走であるため、クリーンな競走でスタート事故を起こしていない一流の選手が選ばれるよう、各種の項目が設けられています。また、このヤングダービーの優勝戦や準優勝戦でスタート事故を起こした場合、当然さらに大きな悪影響が長期間に渡って続きます。
実は、2014年の第1回の優勝戦はまさしくこの惨劇ともいえるフライング返還が起きました。1号艇の峰竜太選手、2号艇の渡邊雄一郎選手、5号艇の土屋智則選手がフライングをしたため、総発売額の97.2%、5億9,663万100円が返還となったのです。
主催者のボートレース戸田の関係者が、泡を吹いて倒れてもおかしくない返還額です。公正かつ厳格な競技であるボートレースであるからこそ、プロフェッショナルであるボートレーサーのスタート事故はこれほど大きなインパクトを残すといえるでしょう。
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)の開催期間
2021年9月21日(火)~9月26日(日)
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)の出場選手
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)に出場する選手の一覧です。さすがに若手選手が集まる至高の戦い。登録番号がほかのビッグレースに比べ、圧倒的に若いことが一目でわかります。
先にあげた出場資格にもあったとおり、級別に関する要件がないため、好調なA2級選手やB1級選手の姿も見えるのが興味深いところです。
級別 | 登録番号 | 選手名 |
A1 | 4590 | 渡邉 優美 |
A1 | 4642 | 松尾 夏海 |
A1 | 4643 | 近江 翔吾 |
A1 | 4688 | 永井 彪也 |
A1 | 4715 | 村上 遼 |
A2 | 4718 | 北川 太一 |
A1 | 4719 | 上條 暢嵩 |
A1 | 4739 | 中村 晃朋 |
A2 | 4769 | 馬場 剛 |
B1 | 4771 | 下寺 秀和 |
A1 | 4772 | 石丸 海渡 |
A2 | 4773 | 中川 りな |
A1 | 4776 | 竹田 和哉 |
A1 | 4802 | 中田 達也 |
A2 | 4804 | 高田 ひかる |
A2 | 4821 | 妻鳥 晋也 |
B1 | 4822 | 百武 翔 |
A1 | 4823 | 中村 桃佳 |
A2 | 4824 | 松井 洪弥 |
B1 | 4825 | 倉持 莉々 |
A1 | 4826 | 井上 一輝 |
A2 | 4828 | 松山 将吾 |
A1 | 4831 | 羽野 直也 |
A1 | 4848 | 仲谷 颯仁 |
A1 | 4850 | 野中 一平 |
A1 | 4851 | 関 浩哉 |
A2 | 4852 | 川原 祐明 |
A1 | 4856 | 豊田 健士郎 |
A2 | 4857 | 加藤 翔馬 |
A2 | 4877 | 鈴谷 一平 |
A1 | 4885 | 大山 千広 |
A1 | 4886 | 入海 馨 |
A2 | 4903 | 吉田 凌太朗 |
A1 | 4907 | 小池 修平 |
A1 | 4908 | 上田 龍星 |
A1 | 4910 | 中村 泰平 |
A2 | 4912 | 中山 将太 |
A2 | 4914 | 吉田 裕平 |
A2 | 4926 | 吉川 貴仁 |
A1 | 4928 | 栗城 匠 |
A1 | 4931 | 木谷 賢太 |
A1 | 4933 | 板橋 侑我 |
A1 | 4939 | 宮之原 輝紀 |
A2 | 4960 | 黒野 元基 |
A1 | 4961 | 西橋 奈未 |
A1 | 4980 | 佐々木 完太 |
A1 | 4983 | 前田 篤哉 |
A2 | 5017 | 澤田 尚也 |
B1 | 5028 | 原田 才一郎 |
A1 | 5042 | 畑田 汰一 |
A2 | 5043 | 中村 日向 |
A2 | 5068 | 前田 滉 |
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)のアクセスと新型コロナウイルス対策
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)は、山口県周南市にあるボートレース徳山で開催されます。
今なお新型コロナウイルスの流行が続いているため、厳戒態勢のなかでの開催です。また、感染拡大防止の観点から多くの対策が実施されているとともに、「体調不良者およびマスク非着用者の入場禁止」とあわせて、「山口県外からの来場者の入場禁止」も同時に実施されています。
直接の観戦が難しく、選手の出待ち入待ちプレゼントが禁止されているため、これらは遵守していきましょう。良好な開催と運営を助け、無事にヤングダービー2021(徳山競艇PG1)が行われることこそ、ファンにとって最大の願いです。
ボートレース徳山(徳山競艇場)の住所・電話番号
住所 | 山口県周南市栗屋1033 |
電話番号 | 0834-25-0540 |
ボートレース徳山(徳山競艇場)への電車&無料タクシーおよび無料バスでのアクセス
ボートレース徳山(徳山競艇場)の最寄り駅はJR徳山駅およびJR櫛ヶ浜駅ですが、同駅から本場までは非常に距離があり、徒歩でのアクセスは現実的ではありません。よって、徳山駅および櫛ヶ浜駅を結ぶ、往路の無料タクシー、および復路の無料バスが現実的移動手段です。所要時間はおよそ20分ほどです。
また、先の参考記事にも記載のとおり、無料タクシーおよび無料バスは減便減席での運行が発表されています。さらに、県外からの来場は禁止ともなっているため、大多数のファンはステイホームでの観戦が前提となるでしょう。
ボートレース徳山(徳山競艇場)への自動車でのアクセス
ボートレース徳山(徳山競艇場)の最寄りインターチェンジは、山陽自動車道の徳山東ICです。県道366号線を経由して、およそ約15分ほどの距離。本場周辺には約2,000台を収容できる無料駐車場が完備されているため、こちらを利用しましょう。
重ねてになりますが、ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)では県外からの来場が禁止されています。自動車でのアクセスにしても、山口県内に在住するファンに限られますので、ご注意ください。
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)が行われるボートレース徳山の特徴
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)は、ボートレース徳山(徳山競艇場)で開催されます。モーニング開催でおなじみのボートレース場にて、若手ナンバーワンを決める戦いが始まります。
当サイトにおいて、徳山の特徴についてはたびたび触れてきました。特に、ボートレース徳山を総合的に特集した記事については、ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)の舟券予想にも大いに寄与する部分があるでしょう。
また、5月に開催された徳山クラウン争奪戦2021(徳山競艇G1)においては、晩春から初夏の徳山水面にフォーカスし、その特徴をお伝えしました。
その流れに沿えば、今回は初秋の徳山水面について分析すべきなのでしょう。しかし、2021年9月現在に限っては、よりお伝えしたい情報が飛び込んできました。すなわち、「神モーター」の存在です。
あまりにも仕上がりすぎた超抜モーターが、今の徳山のエースモーターとして存在しています。この事実をお伝えすることは、水面状況以上に重要と判断しました。
- 対象期間:2021年4月9日~2021年9月15日
- モーター番号:54番
- 勝率:7.10
- 2連対率:56.25%
- 優出回数:5回
- 優勝回数:2回
- 最高タイム:徳山全モーター中最速
上記のとおり、存在そのものがトップレーサーのようなモーターです。これぞGODと言わずして、何をGODと呼びましょう。勝率7.10という時点で、このままSGに持っていきたいレベルですし、今回のプレミアムG1という舞台でもすばらしい輝きを見せることが期待されます。
何はなくとも、前検日のモーター抽選により、誰の手にこの「54番」が渡るかにご注目ください。ここまでの図抜けた仕上がりなら、もはや手を加えることもなくフィットするでしょう。あとは転覆などで水を飲まないことを願うばかりです。
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)を過去7年の結果から分析する
開催年 | 優勝選手 |
2014年 | 桐生 順平 |
2015年 | 松田 祐季 |
2016年 | 松田 大志郎 |
2017年 | 中田 竜太 |
2018年 | 関 浩哉 |
2019年 | 永井 彪也 |
2020年 | 磯部 誠 |
ヤングダービーは2014年に誕生したばかりの若い競走です。若手レーサーナンバーワン決定戦としてプレミアムG1の誉れを争う戦いは、歴代優勝者にも絢爛たる名前が並んでいます。
栄えある第1回優勝者として、翌年にはSGまでも勝利することになる桐生順平選手の名前があることは、このレースの価値を大いに引き上げているでしょう。
第1回のボートレース戸田から、尼崎、常滑、蒲郡、浜名湖、三国、びわこと開催されてきて、今年は徳山での開催です。大きな傾向はありません。最強たる資格を持った若手が勝つ。ただそれに尽きます。
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)の公式イチオシピックアップレーサー6選!
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)の特設サイトにおいて、公式までもが注目しているピックアップレーサーが6名紹介されています。
彼らはすでにほかのG1競走でも多く名前を見る存在であり、今回のヤングダービー2021(徳山競艇PG1)でも劇的な快走が期待できるでしょう。
この項目では、男女6名の公式イチオシピックアップレーサーについて、詳しく迫っていきます。紹介する選手は以下の6名。一覧でご確認ください。
級別 | 登録番号 | 選手氏名 | 所属支部 |
A1 | 4908 | 上田 龍星 | 大阪 |
A1 | 4831 | 羽野 直也 | 福岡 |
A1 | 4688 | 永井 彪也 | 東京 |
A1 | 4885 | 大山 千広 | 福岡 |
A1 | 4715 | 村上 遼 | 長崎 |
A1 | 4980 | 佐々木 完太 | 山口 |
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)の公式ピックアップレーサー①/上田龍星
大阪の上田龍星選手は、今年のヤングダービーの優勝候補として、真っ先に名前を挙げるべき存在でしょう。
なんといっても、上田龍星選手はヤングダービー2020(びわこ競艇PG1)の優勝戦で1号艇1コースを獲得した英傑です。
そもそも初勝利は6コースからの抜き、初優勝はピット離れで出遅れながらも、新人ながらに3コースに潜り込んでの奪取。まさしく度胸満点、大阪支部の未来を担う存在であり、スーパールーキーの誉れも高い存在です。
厳しい表情からぽろりとこぼれた言葉、「何よりボートに乗っているのが楽しいです」という一言は、多くのボートレースファンの心を虜にしました。彼こそプロフェッショナルとしてのボートレーサーの資格を備え、トップレーサーへの階段を駆け上がらんとしている逸材です。
2020年の悔しさを晴らすためには、2021年に今度こそ最高の誉れを勝ち取るのが最も良い薬になるでしょう。2020年はV5も、今年はまだ優勝なし。そうしたうっぷんも晴らせる絶好の舞台です。
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)の公式ピックアップレーサー②/羽野直也
福岡の羽野直也選手もまた、九州のビッグルーキーです。海の王者決定戦2017(大村競艇G1)にて早くもG1制覇。優勝戦はイン絶対有利の大村において、2号艇2コースからの差しを決めての勝利でした。
同年の最優秀新人選手の称号を勝ち取った羽野直也選手は、しかし、現状では最良の出来だった2017年と比べられる状態が続いています。
それでも、今年は8月に戸田で一般戦でV。良い波に乗って、徳山へと乗り込んでくることができるでしょう。実際、8月末にはボートレースメモリアル2021(蒲郡競艇SG)で予選通過。準優勝戦で敗退こそしたものの、節間に4勝をマークしました。22歳でG1制覇の実力はウソではないと示してくれています。
26歳。まだまだルーキーの年齢区分ながら、すでにトップレーサーの仲間入りを果たしています。世代限定戦のここは、当然、結果が求められる舞台になるでしょう。
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)の公式ピックアップレーサー③/永井彪也
東京の永井彪也選手は、上手さという面ではヤングダービー2021(徳山競艇PG1)の出場選手のなかでも一番かもしれません。彼はボートレース公式が認める「イケメンボートレーサー」であり、たびたび容姿端麗の特集にも登場しました。
しかし、永井彪也選手を知る人は、誰もが「泥くさい努力を欠かさない人間」と評します。その成果として、2年前のこのレース、ヤングダービー2019(三国競艇PG1)を制しました。すでにタイトルホルダーとして、今回もまた優勝候補の一角に挙げられる存在です。
1992年11月生まれの28歳なので、来年がヤングダービーはラストチャンスになるでしょう。「ルーキーのなかではベテラン」という立ち位置で、卓抜した操縦技術と整備技術を見せつけてくれることは間違いありません。
今年のイースタンヤング2021(戸田競艇G3)の覇者でもあります。2号艇2コースからの直まくりは痛快でした。また、8月にはBTS大郷開設記念第23回大郷葉月杯(多摩川競艇一般)で4号艇4コースからのまくり差しで勝利。1号艇1コース以外からの優勝歴の多さも、その実力の高さを示唆しています。
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)の公式ピックアップレーサー④/大山千広
福岡の大山千広選手は、昇り龍の女子選手の象徴でした。若くして磨き抜かれたスタートセンスは、現役選手全体でも屈指の上手さです。平均STはコンマ10にさえ近づくほどで、男子でいえば菊地孝平選手と双璧を成すほどの攻めた戦い方が特徴です。
その菊地孝平選手は、大山千広選手のことを「いきなり核心を突く質問ができる稀有な存在」と評しました。技術にすぐれているだけでなく、頭の良さも感じさせます。男女が無差別に戦うボートレースだからこそ、強いリスペクトが感じられます。
2018年の最優秀新人選手になった大山千広選手。2020年から2021年にかけて、試練が訪れています。重なる不調に、思わぬ連続フライング。現役生活のなかでも特に苦しい時期に差し掛かっている、と表現できるでしょう。
しかし、現在は少しずつ復調に向かっています。その証拠として、8月には2020年6月以来の優勝を飾りました。しかも、女子限定のヴィーナスシリーズではなく、男女混合オール福岡支部戦であるお盆特選レース(福岡競艇一般)です。
高い次元の福岡支部とあって、間違いなく勝ち残るのは大変な開催。そこで久々のVをもぎ取ったことは、大きな自信になるでしょう。事実、正月とGWとお盆に開催しているオール福岡支部戦で女子選手が優勝するのは史上初の快挙でした。
2019年にレディースチャンピオン2019(蒲郡競艇G1)を制し、すでにG1ホルダーでもある大山千広選手。ここは王者としての走りが求められる場であり、そして同じ世代ならば至強に類するレーサーであることを証明する戦いになります。
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)の公式ピックアップレーサー⑤/村上遼
長崎の村上遼選手は、今年の参加がヤングダービーのラストチャンスになります。1992年6月生まれの29歳。来年の9月時点では満30歳に到達しているため、参加要件から外れます。
2021年の今年、村上遼選手はヤングダービーラストイヤーであるとともに、飛躍の年としての活躍の道を歩んでいます。通算V8の村上選手は、うち3回の優勝を今年の6月と7月の2ヶ月だけで勝ち取りました。
しかも、うちひとつはウエスタンヤング2021(宮島競艇G3)。優先出場の権利を取得しての、堂々たるヤングダービー2021(徳山競艇PG1)出場です。
また、7月のルーキーシリーズ連勝も、実に爽快な勝ち方でした。徳山では2号艇2コースからのまくり、桐生では4号艇4コースからのまくり勝利。これぞ若手の勝ち方、そして、同世代なら間違いなく実力上位の勝ち方という宣言にも見えるような圧巻の優勝です。
特設サイトでは、村上遼選手をこのように評しています。「『魅せるレース』『一発の破壊力がある戦い』『勝ちだしたら止まらない勢い』の体現者」。まさしく記憶に残るレーサーでしょう。そのうえで、記録にも残るレーサーになるために、最後のヤングダービーに挑みます。
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)の公式ピックアップレーサー⑥/佐々木完太
山口の佐々木完太選手は、今回紹介するなかでは最も若い期のデビューであり、実績面でもまだまだフレッシュさが残るレーサーです。一般戦でも優出7回ながら優勝経験がなく、それでも突出した力でA1級まで上がってきました。
ボートレーサー養成所のころから、「将来必ず大成する」と太鼓判を押された才能の持ち主です。厳しい教官たちをしてそのように言わしめるだけあり、1996年5月生まれの25歳は、安定した競走でこのPG1の舞台へやってきました。
すでにG1での出走歴はあるものの、2節11走して1着を取っていません。今回こそは水神祭チャンスをモノにしたいところでしょう。
佐々木完太選手は、若いながらも整備技術で評価されている点が、今後の末永い活躍を予感させてくれます。整備職人の吉村正明選手が師匠であることも、間違いなく良い影響を与えているでしょう。玄人の多い競艇(ボートレース)ファンをして、「応援したくなる」魅力にあふれたレーサー、それが佐々木完太選手なのです。
しかも、今回のヤングダービーは、地元徳山での開催です。優勝戦線に絡むのは厳しいかもしれませんが、知名度の面でも劣るのならば、高配当の使者になる可能性は考えてみたいところです。
ヤングダービー2021(徳山競艇PG1)のまとめ
ヤングダービーほど、「未来へのわくわく」が感じられるビッグタイトルもないでしょう。出てくる選手は、誰もが今後の艇界でさらなる輝きを予感させてくれるフレッシュレーサーばかり。まだまだ荒削りな一面があろうとも、それさえ魅力としてきらめいてくれています。
今回がラストチャンスの選手あり、すでにSG競走にも出場した選手あり、A2級やB1級ながら出場を勝ち取った選手あり。まさに人に歴史あり、あらゆる思いを抱き、ボートレース徳山へと集います。
残暑がまだまだ厳しいものの、少しずつ秋の気配が見えてくる9月の中旬。誰が笑い、誰が泣くのか。その行く末を見守るだけでも楽しい戦いが、まもなく始まります。