マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)は、ボートレースのあらゆる技術を極めたベテランたちの競演が見られる、至極のプレミアムG1競走です。
今年の舞台はボートレース下関(下関競艇場)。淡水に比べてターンがしやすい海水を水質としていますが、海に作られたコースならではのうねりが発生するデメリットもあります。
果たして、今回の開催ではどのようなドラマが織り成されるのか。本記事では、マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)の詳細、出場資格、開催地であるボートレース下関へのアクセス情報や新型コロナウイルス(COVID-19)対策情報を解説するとともに、優勝戦進出が狙える有力選手をピックアップしていきます。
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目次
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)の詳細情報
前回開催のマスターズチャンピオン2020(津競艇PG1)の優勝戦。スタート直後から激しいぶつかり合いで、絶対にこのタイトルを取るという野心がほとばしる競走になりました。
西島義則選手と上平真二選手の前付けに対し、5コースに回った金子龍介選手の怒りの一撃という意味合いもあったでしょう。
各艇のスタートタイミングも、実に名人級でした。1号艇の村田修次選手がコンマ02であったのに対し、3号艇金子龍介選手と4号艇西島義則選手がコンマ01。5号艇上平真二選手がコンマ05で、6号艇松井繁選手がコンマ03。最も遅かった2号艇の前本泰和選手ですらコンマ06です。優勝戦フライングを起こすスレスレの勝負にいったスリットラインでした。
結果的に、村田修次選手がイン逃げに成功。松井繁選手が2着、前本泰和選手が3着に入りました。1-6-2の3連単は21番人気で、5,630円でした。王者こと松井繁選手は6号艇でも人気があり、万舟券までは届かなかった形です。
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)の開催期間
2021年4月20日(火)~4月25日(日)
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)の出場資格
マスターズチャンピオンは、ベテランレーサー限定競走です。2000年に第1回が開催され、第14回まで「名人戦競走」と呼称していました。先日引退した山口のレジェンド、今村豊さんが3回優勝している開催であり、まさしく円熟の技術を競うレースといえます。
出場資格は、開催年度の当年4月1日現在で満45歳以上であること。そのうえで、前年優勝者、マスターズリーグ優勝者、勝率上位者、施行者希望者2名が対象になります。
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)の出場選手
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)に出場する選手の一覧です。多くのSGウィナーを含めた、そうそうたる面々が顔をそろえました。
A1級以外の選手も、実績や突出した技能の面で光るものがあるレーサーばかりです。また、レディースからも寺田千恵選手と海野ゆかり選手が登場している点にご注目。どれだけの成績を残すかが楽しみです。
級別 | 登録番号 | 選手名 |
A1 | 3024 | 西島 義則 |
A2 | 3156 | 金子 良昭 |
A1 | 3159 | 江口 晃生 |
A1 | 3256 | 三角 哲男 |
A1 | 3257 | 田頭 実 |
A1 | 3265 | 今村 暢孝 |
B1 | 3294 | 野中 義生 |
A1 | 3333 | 丸尾 義孝 |
A1 | 3388 | 今垣 光太郎 |
A1 | 3415 | 松井 繁 |
A1 | 3435 | 寺田 千恵 |
A1 | 3473 | 石川 真二 |
A1 | 3475 | 橋本 久和 |
A1 | 3484 | 芝田 浩治 |
A1 | 3489 | 大場 敏 |
A1 | 3499 | 市川 哲也 |
A2 | 3532 | 柴田 光 |
A1 | 3541 | 三嶌 誠司 |
A1 | 3554 | 仲口 博崇 |
A1 | 3557 | 太田 和美 |
A2 | 3562 | 山下 和彦 |
A1 | 3572 | 安田 政彦 |
A1 | 3582 | 吉川 昭男 |
A1 | 3590 | 濱野谷 憲吾 |
A1 | 3613 | 角谷 健吾 |
A1 | 3618 | 海野 ゆかり |
A1 | 3621 | 天野 晶夫 |
A1 | 3635 | 石田 政吾 |
A1 | 3641 | 一瀬 明 |
A1 | 3654 | 武田 光史 |
A1 | 3679 | 飯島 昌弘 |
A1 | 3685 | 荒井 輝年 |
A2 | 3711 | 江本 真治 |
A1 | 3716 | 石渡 鉄兵 |
A1 | 3717 | 立間 充宏 |
A1 | 3719 | 辻 栄蔵 |
A1 | 3721 | 守田 俊介 |
A1 | 3737 | 上平 真二 |
A1 | 3743 | 林 美憲 |
A1 | 3744 | 徳増 秀樹 |
A2 | 3746 | 岡瀬 正人 |
A1 | 3779 | 原田 幸哉 |
A1 | 3780 | 魚谷 智之 |
A1 | 3783 | 瓜生 正義 |
A1 | 3788 | 一宮 稔弘 |
A1 | 3795 | 金子 龍介 |
A1 | 3813 | 佐藤 大介 |
A1 | 3822 | 平尾 崇典 |
A1 | 3826 | 村田 修次 |
A1 | 3833 | 中辻 博訓 |
A1 | 3854 | 吉川 元浩 |
A1 | 3946 | 赤岩 善生 |
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)のアクセスと新型コロナウイルス対策
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)は、山口県下関市にあるボートレース下関(下関競艇場)で開催されます。
2021年4月現在、新型コロナウイルス(COVID-19)の流行が継続中であり、ボートレース下関においても来場制限や感染拡大の防止措置が取られています。また、「まん延防止等重点措置」が実施されている区域からの来場は禁止されている点に留意しましょう。
参考記事:来場制限について(PG1マスターズチャンピオンシップを含む) – ボートレース下関
来場時の注意事項 | ・「まん延防止等重点措置」が実施されている都道府県からの来場は、これを禁止しています。 ・マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)はナイター開催です。開門時間は13時から12R終了までになります。 ・入場門は中央門のみに限定されています。ただし、ロイヤル席を利用する方に限り、ロイヤル席専用入口が利用できます。 ・選手の入り待ち、出待ち、プレゼントの受け渡しは、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から禁止されています。 ・場内の滞留人数が2,000名を超えた場合、入場制限が実施される可能性があります。 ・入場時および場内では、マスク着用が義務づけられています。 ・マスクを着用していない場合、あるいは明らかに風邪症状がある場合は、入場を認められません。 ・ソーシャルディスタンスを守りましょう。 ・大声や掛け声を控えましょう。 |
ボートレース下関(下関競艇場)の住所・電話番号
住所 | 山口県下関市長府松小田東町1-1 |
電話番号 | 083-246-1161 |
ボートレース下関(下関競艇場)への電車でのアクセス[無料直行バスは運行休止中]
ボートレース下関(下関競艇場)の最寄り駅は、JR山陽本線の長府駅です。長府駅からは至近の位置であり、徒歩3分で着きます。また、新幹線停車駅である新下関駅からタクシーを使うパターンも考えられますが、こちらは通常のタクシー利用のために有料です。タクシーでのボートレース下関までの距離は、およそ15分ほどです。
下関本場のレース開催日には、1日1~2便ほどの無料直行バスも運行されていました。JR下関駅を始めとして、各地を経由してボートレース下関に至る無料のバスです。しかし、新型コロナウイルス感染防止対策のため、2021年4月現在は運行を休止しています。
ボートレース下関(下関競艇場)への自動車でのアクセス
ボートレース下関(下関競艇場)の最寄りインターチェンジは、中国自動車道の下関ICまたは小月ICです。
下関ICで下りた場合、国道2号線を広島・周南方面へ向かってください。長府駅前交差点を右折することで、ボートレース下関へと近づきます。
小月ICで下りた場合、小月方面へ向かって国道491号線から国道2号線へ進みましょう。長府駅前交差点にたどりつくので、左折します。
ボートレース下関(下関競艇場)には、複数の無料駐車場があります。合計で1,300台ほどを収容でき、ロイヤル席利用者の方には専用駐車場まで設けられているため、利便性が高くなっています。状況に応じて利用していきましょう。
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)のレース展望
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)のレース展望について、ボートレース下関公式が作成した特設サイトに、詳細な内容がアップロードされていました。本展望を引用して分析することで、正しい戦力の把握と予想の材料にしていきましょう。
SG覇者21名を含む総勢52名が激熱バトル!
第22回大会は、マスターズチャンピオン(前身の名人戦含む)史上初めてナイターで開催される。年齢制限が45歳以上に引き下げられてから毎年勝率ボーダーは高く、2018年と2019年は6.54、2020年は6.47、そして今年も6.46と出場権争いはハイレベルだった。さらに今年は歴代SG覇者が21名も出場し、マスターズチャンピオン史上最多の歴戦の猛者たちが技の応酬を繰り広げる。
その激戦シリーズを引っ張るのは、当地GI競走V3の実績を誇る松井繁(大阪)だ。昨年はSGグランプリ復帰を果たし、王者としての存在感を示した。当大会も2年連続優出中と安定した航跡を残しており、大会初制覇へ機運は高まっている。
同じ近畿勢の今垣光太郎(福井)、太田和美(大阪)、吉川元浩(兵庫)や、西島義則(広島)と市川哲也(広島)の広島コンビ、濱野谷憲吾(東京)らも当地GI競走で優勝歴を持つ。
新ベテラン組で同大会を制したのは4名のみ(高山秀則は第1回、西島義則、江口晃生、渡邉英児)だが、今大会の新ベテラン組は超豪華。SG10冠の瓜生正義(福岡)を筆頭に、守田俊介(滋賀)、原田幸哉(長崎)、魚谷智之(兵庫)が名人戴冠にチャレンジする。
出典:レース展望 – マスターズチャンピオン2021特設サイト
52名の出場選手中、21名がSGタイトル持ちという、実に豪華メンバーであることがわかります。また、今回は下関海響ドリームナイターにて、マスターズチャンピオン(名人戦)初のナイター開催となります。
ナイターは、単に夜にやることだけが特徴ではありません。ボートレース(競艇)のみならず、競馬でも競輪でもオートレースでも、夜の開催は昼とは違う環境というだけで大きく有利不利ができるものです。
ボートにおいては特に顕著であり、ナイター照明の水面での反射や、昼との気温や風の違いを考えなければなりません。
さらに、下関のように海面に作られたコースでは、潮の干満も大きく影響してきます。ナイターであるからこそ、全国から集まった名人たちはその技量をより問われることになるでしょう。
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)が行われるボートレース下関の特徴
前項でも触れたとおり、ボートレース下関は海面に作られた競艇場です。このため、水質は海水で、淡水に比べて柔らかく、ターンがしやすい環境といえるでしょう。
ただし、それはあくまでも海水の性質の話です。下関の水面そのものは、全24場の中でも平均より難しいほうに入るといわれます。下関のインの勝率はかなり高いですが、これはうかつな仕掛けが外からしにくい性質があります。
海水で体重差が出にくいため、体重の重いレーサーでも全速戦を仕掛けやすい特徴も見られます。しかしながら、海水の流入によるうねりの発生が、ボートの操縦を困難にし、有効なまくりを打てなくする効果も生じさせている点が特徴です。
全体的には穏やかな水面ながら、実際に走ってみると魔が潜む。下関の水面はこのような形容ができるでしょう。
ナイター設備にはLED照明を採用したため、全国で最も明るいボートレース場(競艇場)とも呼ばれます。スポーツ全般においては「明るい照明」が苦手なアスリートもいますが、ボートレーサーはエンジニアとしての側面も持っているためか、特筆して光が苦手という選手の情報はあまり存在しません。
それでも、下関の水面の合う合わないは間違いなく存在するため、予想の際には当地成績もしっかり確認したほうがいいでしょう。
本サイトでは、ボートレース下関(下関競艇場)について、より詳しく解説した記事を公開しています。あわせてご覧いただき、マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)の予想にお役立てください。
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)で優勝戦線に加わるであろう4人の大ベテラン
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)では、初日(4/20)の第12Rにドリーム戦が組まれています。名人戦の名にふさわしい、絢爛豪華な6名がそろいました。
彼らは主催するボートレース下関も認めた技量の持ち主であり、予選の段階から大いにファンを沸かせてくれることでしょう。下記にドリーム戦へ参加する6名のリストを掲載しています。
しかし、今回ドリーム戦に参加しない選手もまた、優勝戦線に絡む実績と技量を持ち合わせています。そこで、次の項目からは、今開催で注目したい4名の「名人」をドリーム戦参加選手以外からピックアップしました。
前検日のモーター抽選によっては、良い成績になるかもしれませんし、意外と苦戦するかもしれません。ただ、モーター整備の腕前も長い年月で鍛えられてきたレーサーたちです。あらゆる面で数字の限界を超える活躍に期待が掛かります。
所属支部 | 登録番号 | 選手名 |
滋賀 | 3721 | 守田 俊介 |
福岡 | 3783 | 瓜生 正義 |
大阪 | 3415 | 松井 繁 |
広島 | 3737 | 上平 真二 |
岡山 | 3822 | 平尾 崇典 |
兵庫 | 3854 | 吉川 元浩 |
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)の田頭実の全力攻撃に惚れるしかない
福岡の田頭実選手は、果敢な仕掛けが魅力のレーサーです。1967年生まれの54歳は、攻撃的な競走スタイルゆえに多くの固定ファンを持つ、福岡支部が誇る名人といえるでしょう。
最近の調子が良いのも、マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)の予想において特筆すべき事項です。過去3節の成績を振り返ります。
3節前のBTS勝山オープン27周年記念(芦屋競艇一般)が、すでに圧巻というべき内容でした。1度6着を叩いた以外は、すべて1着。優勝戦も堂々たるイン逃げでの優勝を勝ち取り、レベルの違いを見せつけます。
2節前のおおむら桜まつり競走マンスリーBOATRACE杯(大村競艇一般)も、節間で8連勝を記録する大暴れ。ただ、優勝戦だけ、4号艇4コースの君島秀三選手が放ったまくりの一撃に飲み込まれ、2号艇2コースからの6着となってしまいました。
前節は西部ボートレース記者クラブ杯(若松競艇一般)で、ここは無念の準優勝戦敗退に終わりました。それでも節間で4勝をマーク。序盤戦の不調さえなければと感じさせるレースぶりでした。
田頭実選手はこのように九州の水面で強く、ほぼ近隣といえる下関でもそれは変わりません。長いキャリアの中で複数の優勝実績があり、戦う態勢ができています。
また、マスターズチャンピオンというくくりで見ても、マスターズチャンピオン2016(びわこ競艇PG1)の覇者ということを考えれば、相性が良いことがわかります。名人中の名人の称号に、再び手を伸ばす資格は十分です。
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)の今垣光太郎がV2を奪いにやってきた
福井の今垣光太郎選手もまた、名人のカテゴリに属するベテランでしょう。何しろ直近でマスターズチャンピオン2019(宮島競艇PG1)の優勝歴があり、今回はV2を狙う立場です。名人中の名人の称号を目指し、今節もすばらしい競走が期待されます。
地元三国の水面ほどではないにせよ、ボートレース下関で良い数字を残している点が強み。全24場制覇レーサーである今垣光太郎選手なだけに、もちろん下関での優勝歴も有しています。イン戦での手堅い競走も、下関の水面を利した戦い方ができる点でプラスになっているのでしょう。
近走実績も安定しており、本来の実力の発揮が望めます。現在はダイヤモンドカップ2021(大村競艇G1)に出場中ですが、それを除いた過去3節の成績を確かめていきます。
3節前は、地元の周年競走である北陸艇王決戦2021(三国競艇G1)でした。勝手知ったるホーム水面ですから、ぜひとも勝ち上がりたい競走だったでしょう。予選で3位の好成績を残して準優勝戦も勝利し、優勝戦へと駒を進めます。2号艇2コースからのコンマ10スタートは、1号艇1コースの田村隆信選手を捉えられずに3着に終わりました。
2節前はクレカ若松オープン3周年記念競走(若松競艇一般)で、多くの1着とわずかな6着という極端な成績を残します。それでも、堂々たる競走はまさしくトップクラスの貫禄。優出して1号艇を勝ち取り、見事なイン逃げでの優勝を果たしました。
前節は開設65周年記念の太閤賞2021(住之江競艇G1)でしたが、ここでは残念ながら目立てずに予選30位。準優勝戦へは進めませんでした。開催前半の不調を後半で立て直しましたが、さすがに大きい着を叩きすぎました。それでも、リカバリー能力の高さは示したといえるでしょう。
期別勝率は、なおも高い次元を推移しています。今回の名人同士の戦いにおいても、優勝候補として考えるべき存在です。
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)の原田幸哉は下関で強いぞ
長崎の原田幸哉選手は、2019年と2020年に連続でG1競走を制覇しています。長崎支部の原田幸哉となって数年、改めて全国にその存在感の強さをアピールできました。しかし、原田選手もまたSGウィナーです。さらなるタイトル奪取を狙っていることでしょう。
そう考えたとき、ボートレース下関で開催されるマスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)は、実に狙い目の開催です。
原田幸哉選手は全国24場での優勝を達成しているレーサーですが、その中でも得意不得意が数字になって表れています。
下関は大いに得意な水面に入るのが、今回の推奨理由です。下関には23節出場して、優出13回の優勝6回とすばらしい数字を残しています。これは地元の大村と準地元の唐津に次ぐ数字であり、半ばホーム水面に近いアドバンテージを持っているとさえ言えるでしょう。
ただ、近況の成績がかなり極端です。グレードレースでハイレベルな争いを繰り広げてきたので、相手が強いというのもありますが、過去3節では1着と6着を必ず複数回取っています。
3節前は北陸艇王決戦2021(三国競艇G1)で、24位で予選落ち。最終的に、節間で1着3回と6着2回という振れ幅の大きさを見せました。
この極端さは、2節前のボートレースクラシック2021(福岡競艇SG)で加速します。29位で予選落ちしたのですが、節間を通してみると1着を3回取りました。しかし、6着も3回叩いており、勝負に行ったときに決まるケースと裏目に出るケースが分かれています。
前節の太閤賞2021(住之江競艇G1)でも傾向は変わらず、1着と6着を2回ずつ記録。予選も30位で脱落しています。
現状のムラ駆け状態が、得意な下関水面で改善されるかどうか。初日2日目の成績に要注目ですし、もし序盤に大きい着を叩くようなら、どこかで大駆けを見せるかもしれない点を覚えておくといいでしょう。
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)の赤岩善生が技量でファンを沸かせる
愛知の赤岩善生選手は、1976年2月生まれの45歳。すなわち、今年からマスターズチャンピオンに出場する資格を得たレーサーです。もともと円熟の競走を見せていたため、まだ資格を得ていなかったことのほうが意外にさえ思えてしまいます。
下関は21節走って優出10回と優勝5回。1号艇1コースからのイン逃げ以外で制したこともあり、卓抜した技術を感じます。
2020年は一般競走の優勝1回に終わった赤岩善生選手ですが、今年は捲土重来を期しています。マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)は、そのための格好の舞台になるでしょう。SGを制したのは2006年で、もう15年も前のことですが、今また羽ばたく好機を窺っています。
過去3節からは、少しずつ調子を上げてきていることがわかります。コンディションが上り坂ならば、ぜひとも買い目に考慮したいところです。詳しく見ていきましょう。
3節前のゾッキカップ(蒲郡競艇一般)では、オール3連対で優出を果たしました。優勝戦では4号艇4コースに入り、3着に終わっています。
2節前は、第10回やまだ屋「桐葉菓」杯(宮島競艇G3)で、ここはどうにか準優勝戦を突破した形でした。優勝戦は5号艇ながら4コースに前付け。ただ、これが奏功せず、外に回った4号艇5コースの萩原秀人選手のまくり差しを呼び起こし、自身は6着に沈みました。
悔しい敗戦を経た前節のボートピア京都やわた開設14周年記念(びわこ競艇一般)が、実に圧巻の内容でした。初日から安定したところを見せ、2日目の2走目から勝ちまくり、なんと8連勝で優勝戦まで駆け抜けてしまいました。文句なしの戦いぶりで、2021年の初優勝を飾っています。
この優勝戦では、アウト屋を卒業した三重の澤大介選手の3号艇からの進入も話題になりました。ここで澤選手は、なんと6コースを選択します。「アウト屋の澤大介」は生きていました。
しかし、赤岩善生選手はこの挑戦を跳ね返しました。インからのコンマ04スタートは絶技といえます。もちろんトップスタートでした。節間をともにした13号機は2連対率32.47%と、飛び抜けた成績ではありませんでした。名人の操縦技術と整備技術が発揮されたといえるでしょう。
こうしたすばらしい才能の輝きが、今度はボートレース下関のプレミアムG1にて見られるかもしれません。
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)のまとめ
マスターズチャンピオン2021(下関競艇PG1)は、技術が強く要求されるボートレースならではの円熟味が詰まった競走です。この世界に、ロートルなどという単語は存在しません。
あらゆる技術を磨いてきたレーサーたちによる、至高のバトルが繰り広げられることになるでしょう。その選手の個性や調子を見抜くことで、舟券予想はより的確に、より配当に近づくものになるはずです。
本記事の内容を改めて吟味していただき、ボートレース下関の魅力と特性を把握し、有力選手の動向を押さえましょう。買い目に工夫を凝らすことで、抜け目で頭を抱える事態を防ぐことになります。これこそ、舟券の名人への第一歩です。