「競艇(ボートレース)に興味があり、せっかくなら舟券を買って予想を楽しみたい!」
あるきっかけから、こんな情熱とともに競艇に興味を持った初心者は、いきなり難題に直面します。そう、舟券の種類の多さです。
慣れてしまえば、どうということもない券種の幅広さ。しかし、何も知らない状態で触れたならば、きっと困惑するでしょう。単勝と複勝の違い。よく売れているらしい3連単の意味。競馬や競輪など、ほかの公営ギャンブルをやっていなかったら、いよいよパニックです。
悩みの海で揉まれた初心者は、ようやく「単勝」という1着を当てるだけのシンプルな選択肢にたどり着きます。これが中央競馬や地方競馬であったなら、その選択肢はとても良かったでしょう。
しかし、こと競艇においては、単勝舟券はある特徴により、大いなる罠と化します。すなわち、とてつもなく儲けづらい、黒字を出しにくい、ひいては負けに直結しやすくなるという罠です。
本記事は、そのような恐るべき負けのスパイラルに囚われる初心者を救い出し、ぜひともおすすめしたい舟券の種類を紹介します。それが「二連単」というものであり、おすすめする理由、さらには具体的な予想の方法まで解説していきます。
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目次
競艇で二連単予想をオススメする3つの理由
競艇を始めたばかりのファンが購入しやすいのは、「単勝」か「複勝」であろうと考えられます。初めて公営ギャンブルに触れた人はそうですし、競馬をやっていて「ボートレースも面白そうじゃん」と興味を持った人もそうでしょう。
競馬においてもそうであるように、単勝と複勝は優秀な的中率を誇ります。競艇の場合、単勝は1着になる選手を当てる舟券で、複勝は1着または2着になる選手を当てる舟券です。6艇しかいないわけですから、いよいよ当たりやすく感じるでしょう。
ただ、その6艇しかいないことも含めて、競艇だからこその弱点が、「単複」にはあります。ほかの券種と比較しつつ、二連単がいかにおすすめで、すぐれた存在かを解説しましょう。
なお、こちらの記事では、三連単と三連複についてを詳細に記載しています。ぜひともあわせてご覧いただき、「自分にとって最高にあう舟券」を見つけてください。
理由①:まずこれを知ってほしい!「単勝」と「複勝」の舟券の弱点
単勝と複勝の弱点。繰り返し述べているので、気になる方も多いでしょう。よって、二連単よりも厳しい状況にあるこのふたつの舟券について、絶対的な弱点を解説します。
最初に知っておくべきこととして、競艇には絶対的な鉄則があります。それが「インコースが圧倒的に有利」というものです。特に白く目立つ1号艇は、非常に高い確率で勝つことで知られています。また、1号艇が少し懐が甘くなって差されたとしても、2着で残るパターンも多い点に留意しましょう。
この2つの事実を考えると、答えが見えてきます。すなわち、1着または2着以内に入る艇が、レースの前からかなりの確率で絞られています。そして、人気が集まれば集まるほど、オッズは低くなります。当たったとしても、ほとんど払戻金が得られない可能性が高くなってしまうのです。
この問題を解決するためには、1号艇以外に賭けるという道があります。2号艇から6号艇は、1号艇が人気を吸うために、必然的にオッズが高くなる傾向にあるからです。
しかし、誰もがわかっているからこそ、そうしたオッズになっています。単勝は1着に入らないと意味がなく、複勝は2着までに食い込まねばなりません。
インコースが有利な競艇は、同時にアウトコースが恐ろしいほどに不利な競技でもあります。最外に入りやすい6号艇に至っては、季節やボートレース場によっては、勝率が1%を切ることも珍しくありません。
このような状況もあって、競艇における単勝と複勝は売上が非常に小さい券種です。たまにオッズの歪みによって謎の高配当が飛び出すのを、玄人が狙い撃ちするための舟券になっていると考えていただければいいでしょう。
競艇の単複は、外の艇で当たればでかい。でも、基本的には当たらない。そうした認識を持っておくことで、この舟券がいかに難しいかがわかってきます。せっかく当たっても賭けた金額と同額が戻ってくることの繰り返しでは、永遠に舟券予想で勝てません。
せっかく競艇に興味を持ち、身銭を切って舟券を買うわけです。どうせならば、増える可能性がある予想を組み立てて、舟券に反映させたほうがいいでしょう。そういう意味で、単勝と複勝はおすすめできない舟券ということになります。
理由②:二連単は的中率と払戻金のバランスが良い!
そのうえで、本記事の主題である二連単という券種の推奨に参りましょう。競艇(ボートレース)において、なぜ二連単がおすすめされるのか。それは、「二連単は的中率と払戻金のバランスにすぐれた舟券だから」です。
しかも、単勝と複勝の考え方を応用するだけで、二連単は組み立てることが可能です。これもまた魅力のひとつです。
改めて、単勝のデメリットを考えてみましょう。1号艇が5割から6割ほど勝つ競艇において、単勝は意外と安定性がない舟券ともいえます。何しろ鉄板のはずのインの艇が、2回に1回は敗れてしまうわけですから。
いわゆるコロガシで賭け金を大きくしようと思っても、まるで増えなければリスクだけが残って、払戻金はまるで増えません。ハイリスクローリターンどころか、ハイリスクノーリターンの可能性すら秘めています。これらの弱点は、複勝もほぼ同様です。
ところが、二連単では違います。1号艇を1着の軸に据えても、よほど鉄板の番組でもない限り、オッズが2.0倍を切ることはほとんどありません。それどころか、組み合わせ数が多いために人気の盲点が生まれやすく、意外な2ケタオッズを狙い撃ちできる可能性も秘めています。
競艇の二連単の史上最高配当は、競艇が「ボートレース」というおしゃれな通称を使い始めてから数年後、2016年5月24日に生まれました。舞台は福岡県にあるボートレース芦屋(芦屋競艇場)です。
しかも、朝イチの第1レースで生まれました。なぜかというと、芦屋は企画レースとして、いわゆる強い選手を1号艇に入れるシード番組を編成する傾向にあります。ボートレーサーのランクとしては最上級であるA1級の選手が1号艇に入るので、「皆さん朝から軽く当ててくださいね」という意図を持って、レースが組まれているわけです。
ただ、それは八百長をするという意味ではありません。むしろ、力量的に劣ると見られた選手たちは、番狂わせの機会を虎視眈々と狙っています。そして、この日はまさにその頂点ともいえる出来事が起きました。
なんと最も勝ちにくい6号艇が1着を取り、さらに2着にも4号艇が入ったのです。上位の並びは6-4-1。ロジカルに予想をしていたら、そうそう買えるはずのない舟券でした。結果、二連単の6-4は驚きの579,900円。100円が58万円弱に、たった30通りしかない二連単で化けてしまったわけですから、これは衝撃の出来事です。
理由③:三連単と比べてチョイスするボート数が少ないから初心者向き!
もうひとつの二連単の推奨理由は、前項の最後に答えがありました。そう、組み合わせ数がちょうどいいバランスというものです。
二連単の組み合わせ数は6艇から1着と2着を順番どおりに当てるものなので、30通りになります。これが1着、2着、3着を順番どおりに当てる三連単ともなると、120通りにまで膨れ上がります。
しかも、3着という着順には魔物が潜んでいます。意外とよく荒れる、これが3着の恐ろしさです。あらゆる数字が必敗を予感させた選手が、抜群の動きで3着にやってくる。三連単の大荒れパターンとしてよくある内容ですが、こんなほんのわずかの可能性を考えていると、お金がいくらあっても足りません。
可能性というものは、時として舟券予想をする目を曇らせます。どう考えても勝てないであろう選手さえも「3着ならあるかも」と買い目に入れて、2点、4点、8点と買い目が増えていってしまいます。
そうした「3着への激走」を考える負担が、二連単にはありません。全体的な傾向として、2着まで来る「不思議の勝ち」はそうそうないものです。組み合わせ数が少なく、かつ常識の範囲内で予想しやすい決着に収まりやすい。これこそが、攻守に秀でた二連単という舟券の強みです。
競艇で二連単予想をする際の3つのポイント
ここからは、競艇の二連単による予想方法についてを解説していきます。ポイントは3つ。いずれも重要な内容になっていますので、確かめながら読み進めてください。
ポイント①:やはり競艇の鉄則は大事に!1着は1号艇を軸に組み立てる
二連単の予想方法、第1のポイント。「1着は1号艇を軸に組み立てる」ということです。
先述のとおり、単勝や複勝の弱点はオッズの集中による妙味のなさであり、同時に妙味のある艇の選定が非常に困難な部分にありました。
しかし、二連単ならば、この問題は解決します。1号艇を1着に据えたとしても、十分な配当の余地があるため、ある程度の点数を買って的中を目指せる強みがあります。1号艇の1着を仮定した場合、あとは2着を複勝と同様の思考で導くことで、予想のハードルが下がりつつ、結構な配当を想定できるのも強みです。
ポイント②:1点買いはせず狙いを広げてリスクヘッジ!
二連単の予想方法、第2のポイント。「1点買いを避け、狙いを広げてリスクヘッジをする」です。
1点買いは、舟券の究極形です。当たれば気持ちいいですが、当たりません。競艇というものは複雑な競技であり、あらゆる可能性を内包しているがゆえに、自分の想定どおりに動くことは奇跡に近いからです。
よって、二連単ではいくつもの展開を考え、それぞれに対応した結末としての1着2着の形を買うのが理想です。リスク分散になるとともに、的中率、回収率、双方を底上げしてくれることになるという意味で、おすすめの思考法です。
二連単の組み合わせが全部で30通りということは、単純計算で的中確率はわずか3.3%です。1着を1号艇と仮に決めたとしても、2着に来るボートは5艇あり、これも単純に考えると20%の確率です。こうした数字の壁を乗り越える「戦略」が、舟券予想の醍醐味です。
ポイント③:狙いを広げるときにはトリガミに気をつける!
二連単の予想方法、第3のポイント。「トリガミに気をつける」です。購入金額が払戻金額を上回ってしまうことをトリガミ、俗に「ガミる」などと言いますが、当たっているのに損しているという切ない状況であることは、想像するに容易いでしょう。
数字をもとにして、トリガミ回避の戦略構築の基礎をつくります。1着に1号艇が来ると仮定できて、オッズが以下のような状態だと考えてみてください。
買い目 | オッズ | 購入仮定 |
1-2 | 2.6 | 100円購入 |
1-3 | 4.3 | 100円購入 |
1-4 | 5.9 | 100円購入 |
1-5 | 13.4 | |
1-6 | 10.6 |
予想ポイントの2番目、リスクヘッジと狙いを広げる考え方に沿って、「1-2」「1-3」「1-4」の二連単3通りを100円ずつ購入すると仮定しましょう。オッズに注目してみると、1-2が的中した場合の払戻金は260円となり、購入金額よりも安くなってしまいます。トリガミの発生です。
買い目 | オッズ | 購入仮定 |
1-2 | 2.6 | 200円購入 |
1-3 | 4.3 | 100円購入 |
1-4 | 5.9 | 100円購入 |
1-5 | 13.4 | |
1-6 | 10.6 |
この事態を解決するために、買い目の軽重を決めます。いわゆる資金配分という手段です。1-2を200円購入することで、てk中した場合は520円の払い戻しを受けられます。購入総額は400円に増えますが、1-3でも1-4でもこの400円を上回り、トリガミを回避できます。
買い目を適切な点数に抑えつつ、同時に資金配分を的確に設定することで、的中率と回収率を併せ持つすぐれた舟券へと成長します。逆に、欲得から点数を減らしすぎたり、あるいは増やしすぎたりすると、たちまち黒字は遠いものになるでしょう。
トリガミを避けつつ、購入金額、組み合わせの数に気を払っていくことが、競艇で儲けるための秘訣とさえいえます。
競艇の二連単の必勝法をここに伝授
競艇において、二連単は最も必勝法を構築しやすい券種です。三連単ほど不確定要素が多くなく、二連複や拡連複ほど打点の低さもありません。適度に的中を勝ち取れて、しかも儲けられる、理想の舟券理論をアウトプットするために適した存在です。
ここでは、実際のレースをサンプルとして、二連単の必勝法をお教えしましょう。シンプルながら面白いように当たり、競艇をやるのが楽しくて仕方なくなる理論です。
二連単の必勝法とは、「展示タイムとモーターパワーの完全信頼」に始まる
2021年7月18日のボートレース多摩川。この日の全12レースをサンプルとしました。第16回マンスリーBOATRACE杯(多摩川競艇一般)の2日目。開催前半ということで、1号艇が敗れる気配が色濃いところなのがミソです。
レース番号 | 上位2艇結果 | 2連単配当 | 必勝法買い目 | 必勝法適用 |
1R | 3-1 | 2,020円 | 3-1 3-4 | 的中 |
2R | 1-5 | 1.380円 | 3-1 3-4 | 不的中 |
3R | 1-4 | 5,670円 | 無し | 未購入 |
4R | 5-6 | 5,350円 | 4-1 4-5 | 不的中 |
5R | 4-5 | 2,120円 | 4-1 4-5 | 的中 |
6R | 1-4 | 1,680円 | 1-2 1-4 | 的中 |
7R | 1-2 | 300円 | 2-1 2-3 | 不的中 |
8R | 1-3 | 290円 | 1-2 1-3 | 的中 |
9R | 3-5 | 5,480円 | 1-2 1-5 | 不的中 |
10R | 1-3 | 810円 | 1-2 1-4 | 不的中 |
11R | 1-2 | 400円 | 3-1 3-4 | 不的中 |
12R | 1-3 | 270円 | 4-1 4-5 | 不的中 |
【必勝法成績】
購入レース数:11レース
的中レース数:4レース
購入資金:2,200円
払い戻し:6,110円
回収率:277.7%
このように、すぐれた成績を残しました。必勝法とは、まさしく好配当の二連単を逃さない2点買いの法則です。
それでは、どのようにしてわずか2点の二連単の買い目を導き出したのか。実のところ、簡単な法則の組み合わせです。もちろん、ボートレース公式が無料で提供している情報を使用し、10秒もかからずに買い目を出せてしまうのです。
- 第1法則:全6艇で展示タイム最良の2~4号艇-1号艇&タイム最良の艇の1つ外枠 2連単2点
- 第2法則:全6艇で展示タイム最良の1号艇-2号艇&残りモーター2連対率最良 2連単2点
- 第3法則:全6艇で展示タイム最良が5~6号艇 このレースは未購入とする
このとおり、第1法則から第2法則、第3法則でそれぞれ条件が違うので、そのレースが買いか回避か、そこから判断できるようになっています。
二連単の特性である「当たりやすく配当も跳ねやすい」特性を存分に生かしているため、1レース2点でも十分に楽しみ、しかもお金が増える必勝法として昇華させることができました。
もし、自分の舟券理論の構築に迷ったとき、どうしてもスランプに陥ってしまったときなどは、この必勝法を使ってみてください。
ちなみに、「展示タイム」はBOATRACE公式のレース詳細画面に行き、そこの「直前情報」から確認できます。もちろん、スタート展示が終わった後の更新なので、レース発走の15分前ぐらいからしか確認できない点は、ご承知おきいただければと思います。
競艇予想と舟券購入には二連単がおすすめです
本記事では、競艇初心者に是非おすすめしたい舟券の種類「二連単」について、その理由から予想方法までを紹介してきました。
さらに、本サイトでは、初心者がぜひ押さえるべき堅い決着が望めるレースを紹介しています。本記事とあわせてお読みいただくことで、より競艇への理解が深まり、確かな的中を勝ち取る助けとなるでしょう。
単勝および複勝が持つ、的中率の割に難易度が高く、稼ぐのが困難という問題。その弱点を補いつつ、一方では三連単のような敷居の高さもないバランスの良さを持つ。それが二連単の魅力です。
初心者から上級者まで、ずっと使い続けられる二連単から競艇の魅力を存分に味わい、的中の快感を存分に味わってください。そのためには、無理なアウト艇狙いを避け、イン艇をしっかりと狙いつつ、リスク分散をこまめに意識していきましょう。
資金配分の勘所も掴んで、トリガミをほとんど無くすことができたなら、それはもう完全にベテランの舟券予想を体得したといってもいいでしょう。無理に三連単に挑戦して苦しんている方も含めて、新たな舟券理論を手に入れる良い機会です。ぜひチャレンジしてみてください。