競艇の予想をしてみたいけど、どうやって予想すればわからない!あるいは、予想してみてはいるんだけど、なかなか儲からない!という競艇初心者の方。競艇は舟券の種類やレースの傾向、あるいはオッズの仕組みなどをきちんと理解していないと、なかなか難しいギャンブルです。
そこで今回は、競艇の基本知識から舟券の種類、オッズの仕組み、そしてレース傾向についてご紹介するとともに、特に競艇初心者が陥りやすい「トリガミ」という現象についても説明しながら、幅広く「予想のコツ」について解説していきます。
競艇の基本知識と舟券の種類を解説
競艇の予想を楽しんだり、さらに儲けることを狙うためには、競艇の基本知識と舟券の種類をしっかり理解することが必要です。さっそく解説していきましょう。
競艇はたった6艇で競争する
競艇はたった6艇のボートでレースを行います。競馬は最大18頭、競輪は最大9名、オートレースは8車で行われるのと比較すると、1位の予想が当たる確率が最も高い公営ギャンブルと言えるでしょう。
ボートは通常、横一線に並んだ状態からレースが始まります。このときの並び順で内側から1号艇、2号艇、3号艇…と呼びます。時速70~80kmの速さでレースが行われる競艇では、判別しやすいようにボートとレーサーのユニフォームに以下のように色が割り振られています。
1号艇…白 2号艇…黒 3号艇…赤 4号艇…青 5号艇…黄色 6号艇…緑
競艇のレースはすべて1,800m勝負
競艇のレースは1周600mのコースを3周、合計1,800mの距離で行われます。
この1,800mという距離はどの競艇場でも同じなので、競馬場あるいはレースによってコース設定が大きく変わることも頭に入れて予想しなければいけない競馬と比べると、その分予想がしやすいといえるかもしれません。
ただし、競艇の場合はコースが海を使ったものか人工的に作られたプール型のものなのかといった違いがあったりするので、そういった点で予想の組み立て方が変わる面白さがあります。
競艇には舟券の種類が7種類ある
6艇のボートで行われる競艇では、こちらのとおり7種類の舟券があり、競艇ファンはそれぞれ自分の予想を組み立てて勝負します。7種類の舟券のうち、最も的中率が高いのは、1着か2着に入るボートを1艇予想する「複勝(複勝式)」で1/3です。一方で的中率が一番低く予想が難しいのは、1着から3着の組み合わせを着順どおりに3艇予想する「3連単(3連勝単式)」で、実に1/120という狭き門となっています。
競艇予想のコツその1:オッズの仕組みを理解しよう
先にご説明したとおり、舟券は種類ごとに的中率が変わります。しかし、これはあくまで全てのボートが公平平等にレースを行ったと仮定した場合のデータとしての数値です。
競艇予想のコツの一つは、オッズの仕組みをきちんと理解すること。実際にどのレーサーが勝利する可能性があるかは、「オッズ」というデータを見ることである程度見通しが立つからです。
オッズとは舟券の払戻金の倍率のこと
オッズとは、舟券の払戻金の倍率のことです。自分が購入した舟券が的中した際に、購入金額の何倍になって戻ってくるかを表しています。例えばオッズが2.0となっている場合には、購入金額の2倍となって手元に戻ってきます。
7種類の舟券のうち最も的中率が低い3連単ですと、中にはオッズが2,000を超えるものもあります。この場合はもちろん購入金額の2,000倍。購入金額1,000円であれば200万円になって戻ってくるということです。
オッズは舟券購入締切後に確定する
オッズは「舟券の購入数」により決まります。しかし、実際に舟券の購入数が確定するのは舟券の購入が締め切られた後です。
そこで競艇では、舟券購入の締切までは「概算配当率」というおおよそのオッズを公開しており、このオッズを参考にしてお客さんが舟券を購入します。例えば舟券購入締切前の時点でとある選手の単勝が2.0(倍)というオッズになっていても、締切間際になってその選手の単勝舟券を多くの人が購入すると、確定したオッズが2.0より低くなる、ということがあり得るのです。
オッズはあくまで人気度!オッズに頼ると失敗する理由
競艇の予想において大事なことは、オッズはあくまで舟券の購入数=どのボート(レーサー)の人気が高いかのみを示しているのであり、オッズそのものがボートやレーサーの良し悪しを決めているわけではない、という点です。
競艇のベテランファンは、コースのコンディションやモーターの状態などといった要素を熟慮して自分なりの予想の組み立て方を確立して、それにのっとった予想を行います。
しかしオッズは、そういったベテランファンの舟券購入だけではなく、競艇初心者の舟券購入などにも左右されてしまうので、勝率の参考値として見るには信頼度が下がってしまうのです。
競艇予想のコツその2:競艇のレースの傾向を知ろう
舟券の種類からオッズの見方と、予想をする際に最低限押さえておくべき基礎知識については理解できたでしょうか。次に、競艇の基本的なレースの傾向について3つの視点から解説していきます。これらをしっかり知っておくことも、競艇の予想におけるコツです。
競艇予想の大鉄則!インコースが圧倒的有利
先述のとおり競艇は1周600mのコースを反時計回りに3周して競う「周回」レースです。ですから、短い距離を航走できるインコースを走るボートが圧倒的有利となります。
競艇では6艇のボートに1号艇から6号艇の番号が割り振られており、番号が若いほどインコースを走るチャンスが大きくなっています。
実際に勝率データを見ると、最もインコースに入りやすい1号艇の勝率が他のボートと比べてズバ抜けて高かったりします。とりあえず予想は当ててみたい!という場合は、まずはインコースに入りやすい1号艇を軸に予想を組み立ててみると良いでしょう。
大穴だけど意外とチャンスあり?アウトコースの勝ちパターン
競艇はインコースが有利だという話をしましたが、かといってアウトコースがまったく勝てないわけではありません。
アウトコースは勝ちづらい分、オッズが高かったりするので、一攫千金を狙っているのであればアウトコースに入りそうなボートに賭けてみると面白いでしょう。アウトコースには番号が大きいボートが入ることが多いので、6号艇が狙い目です。
アウトコースが勝ちやすい状況とは、例えば風が強かったり天気が悪かったりで水面が荒れているときが当てはまります。
水面が荒れるとボートがターンを失敗しやすくなり、先行ボートのターン失敗のスキをついて後ろのボートが逆転する、という展開が起きやすくなるからです。
初心者にも分かりやすい!ボートレーサーの「ランク」も要チェック
全てのボートレーサーは、勝率や出走回数などにより、「A1級」「A2級」「B1級」「B2級」の4段階のランクに分けられています。
初心者の方は「競艇のレースはランク別に行われるの?」と勘違いしてしまうこともあるのですが、競艇のレースはランクに関係なく行われます。つまり最上ランクのA1級と一番下のB2級のレーサーが同じレースを走ることもある、ということです。
そこで競艇初心者は「ランク」もしっかりチェックしましょう。一人だけランクの高いレーサーがいる場合は、チャンスかもしれません。
競艇予想のコツその3:「トリガミ」を避ける買い方を心がけよう
「予想は的中しているのになかなか儲からない」という悩みを持っている競艇初心者の中には、公営ギャンブル特有の「トリガミ」という現象が起きてしまっていることがあります。
公営ギャンブルにおいては「損をする」ことを「ガミる」といい、「払戻金額よりも購入金額が上回ってしまう」ことを「トリガミ」という言葉で表現するのですが、このトリガミをきちんと理解し、トリガミを極力さける舟券の買い方を意識することで、儲かる確率を上げていくためのコツです。
「トリガミ」の仕組みを理解しよう
例えば、6艇あるボートのうち1号艇、2号艇、3号艇の3ボートが強いとみて、この3ボートの3連単を100円×6パターンでボックス買い(すべての組み合わせを購入すること)するとします。そして、この際のオッズは以下のとおりとなったとします。
・1-2-3:オッズ5.5
・1-3-2:オッズ5.8
・2-1-3:オッズ8.3
・2-3-1:オッズ9.8
・3-1-2:オッズ10.5
・3-2-1:オッズ11.2
ご覧のとおり1号艇が1着となった場合のオッズは6を下回っています。この時、「1-2-3」の組み合わせで的中したとしても、払戻金額は550円購入金額は100円×6パターンで600円でしたから、せっかく3連単が的中したのに払戻金額が購入金額を下回ってしまいます。これがトリガミです。
「トリガミ」を極力避ける舟券の買い方
トリガミを避けるためには、どのように購入すれば良いのでしょうか。例えば、以下のような購入方法を見てみてください。
・1-2-3:オッズ5.5
・1-3-2:オッズ5.8
・2-1-3:オッズ8.3
・2-3-1:オッズ9.8
・3-1-2:オッズ10.5⇐購入しない
・3-2-1:オッズ11.2⇐購入しない
3号艇が1着に入る確率は低いとみて、3号艇が1着となる2パターンを購入しない場合、購入金額は100円×4パターンで400円となります。
すると、残った4パターンはオッズが4倍を超えているので、どの形のパターンでも的中さえすれば購入金額以上の払戻金を得られることになり、トリガミを避けられます。つまり、トリガミを避けるためには、「勝率が低いパターンは購入しないことで無駄な出費を押さえること」が有効だと分かるでしょう。
他にもトリガミを避けるためには「勝率が高いパターンの購入金額を上げる」という方法もあります。上の例でいえば、1号艇が1着となる確率は高いとみて、1号艇が1着となる2パターンのみ購入金額を倍の200円としておきます。購入金額は200円×2パターン+100円×4パターンで合計800円となりますが、1号艇1着の2パターンいずれかが的中しても、払戻金が購入金額を下回ることがなくなります。
まとめ
今回は、競艇の基本知識から舟券の種類、オッズの仕組み、そしてレース傾向についてご紹介するとともに、特に競艇初心者が陥りやすい「トリガミ」という現象についても説明してきました。
今回ご説明したことをまとめると、競艇も含めて公営ギャンブルは「数字」の勝負あるということです。舟券の種類ごとに的中率が異なり、そこに選手の人気度が加わることでオッズという数字が決定します。
競艇ファンはこれらの数字をもとに予想を組み立てるわけですが、的中して儲けるには、的中率やオッズといった数字をしっかり理解することがコツであるわけです。そうでないと、最後にご説明した「トリガミ」のような数字のワナにはまってしまいます。ぜひとも競艇について勉強して、儲けることを狙っていきましょう!